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アップルの魔法、「人工知能」で続く

Posted October. 12, 2011 02:59,   

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目がかすんで字がはっきり見えないお爺さん。スマートフォンに顔を寄せて「うちの娘がいつごろ来るのか聞いてみな」と話す。スマートフォンはお爺さんが言った「うちの娘」が誰なのか探した後、「いつ来るのか」というケータイメールを送る。

アップルが最近、アイホン4Sで初めて披露した音声認識個人秘書サービス「シリ(Siri)」の機能を活用したケースだ。実際、アイホン4Sが発表された4日(当地時間)、消費者はがっかりした。しかし、アイホン4Sが結局、スティーブ・ジョブスの遺作になって、「シリ」が新しく注目され始めた。ジョブスが「シリ」を通じて、機器と人間の疎通方式に革新をもたらそうとしたと分析されている。その革新の中核は人工知能である。

ジョブスはさらに一歩進んで、デジタル機器がヒトの習慣を把握したり、考えを予め読み取り結果を探してくれる時代をもたらそうとした。米国経済週刊誌のフォーチュンは最近、「ジョブスは人工知能がウェブの未来だと深く信じていた」と報道した。

●ジョブスが夢見た人工知能の未来

シリはもともと昨年2月、アップルのアップストアにリンクされているアプリケーション(アップ)に過ぎなかった。3月、ジョブスはシリの創業者、ダグ・キトロスに直接電話をかけた。アップがとても気に入ったという話だった。さらに1ヵ月後の4月、アップルは結局シリを買収した。

当時、市場ではアップルが検索サービス市場への参入を計画しているという噂が広がっていた。ジョブスはこれを直接否認した。昨年、ウォールストリートジャーナルの情報技術(IT)専門記者のウォルト・モスバーグが、「シリの買収はアップルが検索サービス事業に参入するという意味か」と質問した。それに対しジョブスは、「シリは人工知能会社だ」と強調した。

シリはまだ、初期段階の個人秘書サービスだと評価される。現在、シリと連携しているアイホンプログラムは天気、カレンダー、メール、住所録、通話などだ。しかし、この技術が簡単に開発されたわけではない。シリの主要創業メンバーは、米国防研究所が03年から07年まで主要大学と連携して推進した人工知能プロジェクトに参加した経験がある。約300人の科学者によって投入されたプロジェクトだった。

●スマートフォンの次はスマートテレビ

アップルは既にある技術を使用者が使いやすく加工して大衆化する方向へ革新を導いてきた。専門家が「シリ」に期待をかけるのもこのためだ。グーグルも既に人工知能が連携された多様なモバイルサービスを研究している。

シリは音声認識と人工知能を連携したが、今後動作認識、状況認識などの技術が多様に取り入れられる見通しだ。

ヒトの動作は音声に続き、新しい入力道具として脚光を浴びている分野だ。マイクロソフトはゲーム機「Xボックスキネクト」に赤外線カメラを取り付けて、「動作認識」技術を広く知らせた。ファンテックが最近発売したスマートフォン「ベガLTE」にも手の動作の方向を認識して電話に出て、本のページをめくる技術が組み込まれた。

このような技術が総合的に集まる終点の一つはスマートテレビだ。リモコンがなくても、どんなチャンネルがあるか知らなくても、テレビが自動的に探してくれる技術が研究されている。韓国電子通信研究院のチョ・ギョンソプ研究員は、「5年内に手でチャンネルを移動するだけでなく、テレビが家族の顔を認識して、各自に合うチャンネルを探してくれたり、命令に従ったりもできるようにだろう」と話した。



kimhs@donga.com