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[社説]脱北国民の奮闘、激励し支援しなければならない

[社説]脱北国民の奮闘、激励し支援しなければならない

Posted April. 06, 2011 10:58,   

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北朝鮮の民主化と南北平和統一に向けて東奔西走する脱北者の活動を見ると、日常に埋もれて暮らす私たちの姿が恥ずかしい。北朝鮮民主化委員会をはじめとする27の脱北者団体は4日、ソウル汝矣島(ヨイド)の国会議事堂の前で、北朝鮮人権法の可決を求める無期限ハンストを始めた。彼らは、「2400万の北朝鮮の住民に代わって、北朝鮮人権法の国会通過を貫徹するための闘争に立ち上がった」と明らかにした。北朝鮮人権法案は、昨年2月に国会外交通商統一委員会を通過した後、1年以上、法制司法委員会で放置されている。米国と日本でも制定された北朝鮮人権法を当事者である韓国の国会が冷遇していることは、情けないことだ。

北アフリカと中東の反独裁民主化の風を機に、北朝鮮にジャスミン革命の火をともすために努力する脱北者の奮闘は、涙ぐましいほどだ。対北朝鮮風船団長の李ミンボク氏と自由北朝鮮運動連合代表の朴サンハク氏は、北朝鮮の報復脅威にもかかわらず、北朝鮮にビラを飛ばし続けている。彼らは、京畿道坡州(キョンギド・パジュ)と江原道鉄原(カンウォンド・チョルウォン)の住民や左派団体の反発に遭い、困難を来たしながらも、北朝鮮の住民に苛酷な金正日(キム・ジョンイル)独裁体制の実状を知らせるという一心で、身を投じている。北朝鮮への民間放送を主導する人々も脱北者だ。北朝鮮の住民に知る権利を獲得させるために闘争する戦士だ。

国内に定着した脱北者は、昨年末で2万人を上回った。命をかけて「地獄」から脱出した彼らを私たちと違わない大韓民国の国民として温かく包容することは、私たちの義務だ。脱北国民を通じて、私たちは北朝鮮の状態を詳しく知ることになった。様々な地域や階層の脱北者の助言も、対北朝鮮政策を展開するうえで大切な資料となる。

多くの脱北者の韓国の生活は苦しい。脱北者の雇用率は41.9%で、韓国全体平均の59.3%にはるかに及ばない。昨年、ソウル大学統一平和研究所の調査によると、「脱北者に親近感を感じない」という回答者の割合が57.5%にものぼった。脱北者は、経済的に苦しく、社会的に冷遇されるが、自由と民主の大切さを知っているため、北朝鮮を変化させるための戦いに喜んで賛同する。彼らにも、自由大韓民国が提供する幸せな人生を享受する権利がある。

脱北者は、韓半島を統一に導く人々だ。北朝鮮軍出身のアン・チャンイル世界北朝鮮研究センター所長は、「政府が脱北者を統一のために活用しなければならない」と強調する。私たちが、北朝鮮の民主化と南北統一を本当に望むなら、脱北者を励まし、積極的に支援しなければならない。韓国国民と脱北国民が疎通し、和合する小さな統一がなされてこそ、南北統一という大業も可能になる。