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[オピニオン]大統領選工作の思い出

Posted March. 23, 2011 08:36,   

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02年の第16代大統領選挙の時、元医務副士官(旧下士官)の金大業(キム・デオプ)氏が、ハンナラ党の李会昌(イ・フェチャン)候補の息子の兵役不正疑惑を提起した「兵風」は、威力的だった。当時、民主党は、金氏を「義人」だと称賛したが、兵風は実体のない「ホラ」だと分かった。最高裁は04年、金氏への名誉毀損などの容疑に対して有罪を確定した。最高裁は、「(金氏の暴露が)ハンナラ党候補に不利な影響を与えるという現実的な悪意があったわけではないが、疑いが持たれる」と明らかにした。民主党は、李候補の「20万ドル収賄説」と韓仁玉(ハン・インオク)夫人の「ギヤン建設資金10億ウォン収賄説」も提起したが、すべて事実無根と判明した。3大疑惑は、与党(当時民主党)の大統領選工作という噂が広まった。直撃弾を受けた李候補は、97年の大統領選挙に続き、またも落選した。

◆02年8月、民主党の李海瓚(イ・ヘチャン)議員は、記者団に、「検察から、『兵風誘導発言』をしてほしいという要請を受けた」と打ち明けた。検察側が、「国会で(李候補の息子)兵役免除疑惑を取り上げて、捜査のきっかけを作ってほしい」と注文したというのだ。金大業氏は08年1月、某放送会社のプロデューサーに送った電子メールで、「(盧武鉉政権時代に)権力の味に酔い、信義に反した人々にひとこと言いたい」と明かした。兵風工作の裏を公表するということのようだが、金氏はその後、口を閉じた。

◆97年の大統領選挙の時は、ハンナラ党の李会昌候補側が北朝鮮の要人に会って、「板門店(パンムンジョム)で銃撃をしてくれ」と要請した事実が後日、明らかになった。検察は、銃撃で公安政局を作り上げ、当時、与党の李候補の支持率を引き上げようという工作と判断し、銃撃を要請した3人を拘束した。裁判所は、「(北朝鮮側に)銃撃を要請した事実はあった」としつつも、背後については、「記録上、確認できない」と明らかにした。

◆07年の大統領選挙の時、BBK疑惑を提起した核心人物であるエリカ・キム氏が最近、検察の取調べで、「大統領選挙直前、統合民主党側から『韓国に来て、選挙を助けてほしい』という要請を受けたが、断った」と話したという。ハンナラ党の李明博(イ・ミョンバク)候補にダメージを与えるために、企画入国を試みた情況が明らかになったのだ。政治工作で民意を変えようとすることは、民主主義を脅かすことだが、来年の大統領選はどうか…。

鄭然旭(チョン・ヨンウク)論説委員 jyw11@donga.com