Go to contents

幹細胞、海外遠征手術を受けた2人が死亡

幹細胞、海外遠征手術を受けた2人が死亡

Posted October. 23, 2010 02:59,   

한국어

国内で許可されていない幹細胞治療を中国や日本で受けた患者2人が死亡したことが分かった。国会保健福祉委員会の朱昇鎔(チュ・スンヨン)議員(民主党)は22日、国政監査で、「先月30日、バイオ企業アール・エヌ・エル・バイオの協力病院の日本の京都ベデスタクリニックで、幹細胞治療剤の投与を受けたイム某氏(73)が、肺動脈塞栓症で死亡した」という事実を公表した。肺動脈塞栓症とは、血管に流れる浮遊物が血管をふさいで生じる。この患者は、アール・エヌ・エル・バイオと1年間のメディカルツアー契約を結び、日本に渡って治療を受けた。

国政監査では、アール・エヌ・エル・バイオの幹細胞治療剤の投与を受けた患者が証人として出席し、副作用を証言した。朴ファジョン氏は、「昨年8月12日、中国延吉のヒーリングセンターで、1回1500万ウォンでアンチエイジングの施術を受けたが、その後、首にがんができた」と主張した。さらに、朴氏の紹介で、友人のクォン某氏が、糖尿病の治療のために幹細胞注射を受けたが、意識不明になって死亡したという。朴氏は、「アール・エヌ・エルは、『コーディ』と呼ばれる営業社員が別の患者を紹介すれば手当を与える方式で営業している」と話した。これに対して、李ジョンソプ食品医薬品安全庁(食薬庁)バイオ政策局長は、「中国や日本で幹細胞治療を受けた患者2人が死亡した事件が報告された」と確認し、「アール・エヌ・エル・バイオが幹細胞治療剤の臨床試験3件を行っているが、食薬庁が安全性と有効性を検証していない状態だ」と答えた。

アール・エヌ・エル・バイオは、中国、日本、米国など8ヵ所で協力病院を運営し、約8000人の患者に施術している。しかし、国内で許可されていない医薬品を海外で施術する方式で、現行の薬事法、医療法、生命倫理法をすべて回避している。営利を目的に患者を誘引する「メディカルツアー」は禁止されているが、海外では効力が及ばない。患者に臨床試験のための寄付金の形式で数千万ウォンの施術費を取り、医療法違反を巧妙に避けているという証言もある。

カトリック大学医学部の呉一煥(オ・イルファン)機能性細胞治療センター長は、「幹細胞が生成される過程で凝集すれば、末梢血管を塞ぐ恐れがある。動物を使った臨床試験で、肺動脈塞栓症やリンパ種のような副作用がすでに学界では知られている」と話した。アール・エヌ・エル・バイオは、「死亡した患者は極めて一部で、幹細胞治療の施術との因果関係は明らかになっていない。手続上、問題がない医療行為だ」と説明した。



woohaha@donga.com