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生ごみのバイオガス化

Posted August. 12, 2009 08:38,   

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生ごみや家畜の糞尿、下水の残渣(残りかす)が発酵した時に出る「ごみのガス」が、エネルギー源として注目されている。政府が、ごみが発酵した時に出るガスを利用して、天然ガスに似たエネルギー源を作る「バイオガス」事業に力を入れている。

●バスやガスレンジにも使用

バイオガスは、遺棄物質が発酵した時に出るガスを集めて精製したものだ。遺棄物質が発酵した時に噴き出すガスには、都市ガス、天然ガスのエネルギー源であるメタンが約60%含有されている。このガスを集めて、においの原因であるアンモニアや硫黄化合物などの成分を除去し、メタン含有率を95%まで引き上げる精製過程を経れば、バイオガスになる。

バイオガスの熱量は、1立方メートルあたり約8500カロリーで、都市ガス(1立方メートルあたり1万400カロリー)に比べて若干低い水準だが、成分は似ており、効用性が高いと専門家は見ている。韓国エネルギー技術研究院バイオエネルギー研究センターの金美扇(キム・ミソン)責任研究員は、「現在運行している天然ガスのバスに注入したり、都市ガスとして供給しても問題がない」と話す。環境部も、今後一部の地域に都市ガスと混ぜてバイオガスを供給する案を推進する予定だ。

07年基準で、バイオガスを生産できる施設は33ヵ所。生産されたバイオガスの総量は4399万7000立法メートルだ。このうち、下水処理場で細菌などの有機物を利用して下水を処理し、残った残渣を利用して作ったバイオガスが、2196万1000立法メートルで最も多い。さらに、家畜の糞尿と生ごみを混ぜてガスを発生させる併合処理場で生産されたガスが、1831万立法メートルで2番目だった。生ごみやこれから出る排水を利用してガスを作る施設は4ヵ所で、ここで生産されたガスは344万9000立法メートルだ。

環境部は、2013年までにバイオエネルギー生産施設を17ヵ所さらに建設し、生産量を大きく増やす計画だ。このうち、生ごみを利用するのが10ヵ所、排水を利用するのが7ヵ所だ。生ごみを活用する施設を集中的に建設する理由は、生産效率性が高いためだ。環境部廃資源エネルギーチームの李ジェドク事務官は、「下水残渣1トンを処理すれば、バイオガスを約30立法メートル作ることができるが、同量の生ごみを処理すれば、3倍を上回る100立法メートルのガスを得ることができ、排水を使っても、1.5倍水準の50立法メートルのガスが得られる」と説明した。

●効率性の改善で二兎を追う

これらの施設が稼動を始めれば、生ごみの利用だけで年間7352万4000立法メートルのバイオガスを生産できるようになる。同じ方式で07年に生産した量の20倍を上回る。李事務官は、「毎年、原油28万3000バレルに相当するエネルギーを国内で生産し、年間262億ウォンの外貨を節約できる水準だ」と話した。ごみを減らす効果も同時に得ることができる。17ヵ所でバイオガス生産に使う生ごみは、1日に1598トン。排水は2540トンが使用される。1日の生ごみ排出量(07年基準)の約11%、海にそのまま捨てられる排水の約56%が、重要なエネルギーに変わるわけだ。

いっぽう、生ごみを再処理すれば、環境汚染も減らし、エネルギーも生産する「一挙両得」の效果をあげることができるが、普及させるには效率性をもっと高めなければならないという指摘もある。KAIST生命化学工学科の李相鎏(イ・サンヨプ)教授は、「1ヵ所に施設を建てれば、資源を発掘する化石燃料と違って、エネルギー源であるごみを運んでこなければならない困難がある。このため、施設の立地も運送効率を考慮して選定し、メタン濃度と1立法メートルあたりの熱量が高まるように精製する技術も研究する必要がある」と話した。



takeoff@donga.com