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「地震が宗教を育てる」中国共産党が戦々恐々

「地震が宗教を育てる」中国共産党が戦々恐々

Posted June. 10, 2008 08:31,   

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四川省大地震の犠牲者のためのさまざまな宗教集会が中国全域で大々的に開催され、このような現象が「宗教人口の爆発」へとつながるのではないかと、中国共産党が警戒感を強めている。共産党は世論を考慮して、これらの礼拝や法会などを黙認しているが、「統制不能な」事態が起こる可能性を懸念しているという。

▲犠牲者慰霊の礼拝・法会、各地で相次ぐ〓中国仏教協会は大地震発生から2日後の先月14日、北京の廣濟寺で地震の犠牲者や被災者のための大法会を開催し、5日後には読経・祈祷の法会を開いた。

チベット仏教の寺院である北京の雍和宮でも先月21日、祈願法会を開き、地震の犠牲者たちの冥福を祈った。

シンガポールで発行されている聯合弔報は9日、地震による大震災以来、大都市を中心に中国で、仏教やキリスト教、カトリック、イスラム教、道教を問わず、宗教界のあらゆる教団が乗り出して、犠牲者たちの魂を慰める大々的な集会を相次いで開いていると報じた。

▲未来への不安に付け込んで信徒数急増〓中国の宗教人口を集計した政府統計は、これまで具体的に公開されたことがない。官営通信の新華網とインターネットポータルサイトの「百度」などの資料には、中国の国家宗教事務局が試算した宗教信徒数が約1億人と出ている。

しかし2005年夏、上海華東師範大学宗教文化研究センターの劉仲宇教授が、16歳以上の男女4500人を対象にアンケート調査を行った結果、中国の宗教人口はなんと3億人と推定され、政府の資料より3倍も多いことが明らかになった。

中国が改革開放に踏み切った1978年以前に2000万〜3000万人程度と試算されていた宗教人口がこのように急増したのは、衣食住が保障された計画経済時代とは異なり、市場経済を採択してから未来への不安を感じる人々が増えたためと分析される。最近になって、所得や財産の格差がさらに広がったことも大きな原因としてあげられている。

特に最近、「チベット流血事態のの独立デモが起きた日付が3月14日で、大地震が起きた日付が5月12日であることからして、日付の数字の合計が8となれば災難が起きる」、「今度は甚大な水害に見舞われるだろう」などとのデマが出回り、身の安全を祈願しようとする人々が、宗教施設へと詰め掛けている。

▲被災者への刺激憂慮し戦々恐々〓中国は憲法上、宗教の自由を認めながらも、「社会の秩序を破壊してはならない。また外国の勢力の支配を受けてはならない」と規定し、実際は厳しく規制してきた。

しかし大地震以来、被災者たちは宗教によって心理的に慰められており、彼らの不満が爆発するのを防ぐため、国内はもちろん台湾の仏教会の布教まで認めているのが現状だ。

しかし、被災地域のお寺や教会へと被災者たちが集まり、全国的に慰霊のための礼拝ブームが起きると、共産党支配の体制が揺らぐことを懸念し、「副作用」の防止対策に苦心しているという。

しかし、上海大学「宗教と社会研究」センターの李尚平主任は、「(慰霊礼拝ブームは)中国人たちの命への畏敬や信仰の開放性を示すものだ」と前向きに評価した。



orionha@donga.com