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ブータンに続いてネパールも…王政が消える

ブータンに続いてネパールも…王政が消える

Posted April. 09, 2008 07:06,   

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世界的に王政が歴史の後ろに消えつつある。

ヒマラヤ山脈に位置するネパールは10日、制憲議会の構成のための総選挙を実施する。総選挙がうまく行われれば、239年間引き継がれてきた同国の王政は幕を下ろすことになる。ネパールからさほど離れていないブータンも先月24日、100年間の王政に幕を閉じる総選挙を実施した。

絶対的な権限を持つ王政が崩壊するのは、1979年のイスラム革命で、イランのパーレビ王朝が追い出されてから、ほぼ30年ぶりのことだ。

米中央情報局(CIA)の「ワールドファクトブック」などに載っている各国の統治形態を見れば、現在、世界210カ国のうち、王が全権を行使する国はサウジアラビアやオマーン、カタール、ブルネイ、スワジランドの5カ国のみが残っている。

米国のシンクタンクの進歩政治研究所(PPI)は現在、立憲君主制の国を含めて、王の残っている国は44ヶ国あると集計している。大陸別に、欧州=12、アメリカ=10、中東=8、アジア=7、太平洋地域=5、アフリカ=2カ国だ。

39の立憲君主国のほとんどは英国や日本のように、象徴的な存在としての王が存在する。王が首相への任命権や内閣任命権などの権限を持つ国は、モロッコやヨルダン、クウェート、モナコぐらいだ。

ネパールは1990年まで、王が絶大的な権力を行使したが、民主化デモ以後、立憲君主制を導入した。しかし王家では権力をあきらめず、1996年から中国の毛沢東の思想や路線を踏襲する毛主義者など、王政廃止を要求する勢力と政府が武力的な衝突を起こしてきた。

王政に固執する見返りは大きかった。英国のインディペンデントは5日、「06年結んだ平和協定で毛主義者たちが攻撃を中止するまでの10年間、1万3000人がネパールで命を落とした」と伝えた。王家で進んで権力を手放し、無血の民主革命を遂げたブータンとは対照を成している。

ネパールでは7日も、首都カトマンズと南部の都市、ネパリで爆弾テロが起き、11人が負傷した。AFP通信は、王政を支持するネパール国民会議等(NC)と、毛主義者政党のネパール共産党(CPN)の両方とも、総選挙の結果が不利と分かれば、再び銃を手にする可能性があると伝えた。

安保専門シンクタンクの国際危機監視機構(ICG)も2日発表した報告書で、「政治的な不安定や暴力事態により、ネパールでは総選挙の後も混乱が続く可能性が高い」と指摘した。



will71@donga.com