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レフコウィッツ人権特使、「韓国の人権決議案棄権に失望」

レフコウィッツ人権特使、「韓国の人権決議案棄権に失望」

Posted November. 30, 2007 03:09,   

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28日、米国国内の非政府機構(NGO)の北朝鮮人権委員会が、ワシントンでセミナーを開催した。北朝鮮人権改善に向けた法律的アプローチを話し合うための席だった。しかし討論者たちは、主にブッシュ政府で感知されるなまぬるい北朝鮮人権政策を批判した。

特に、04年に制定された北朝鮮人権法によって任命されたジェイ・レフコウィッツ北朝鮮人権特使の役割が制限的だという指摘も出た。同委員会のピーター・ベック事務局長は、「レフコウィッツ特使が失踪状態(Missing in Action)ではないか」と反問した。

このような批判的な気流が広がる中、レフコウィッツ特使が28日、東亜(トンア)日報の電話インタビューに応じた。レフコウィッツ特使もこのような気流を意識したようで、核問題のために人権問題が等閑視されることはないと繰り返し強調した。

——韓国政府が国連人権決議案の採決を棄権したことをめぐり、国際社会の批判が強い。

「非常にがっかりした。韓国政府が自国民の近い親類たちが経験している苦痛を重視しないという誤った信号を送る恐れがある。参加型政府は最近、改善した南北関係を理由に掲げたが、人権決議案は南北関係を扱うものではない。韓国の棄権は、(韓国が昨年の採決でだけ賛成票を投じたという点で)残念な後退だ」

——しかし、ブッシュ政府も、6者協議の核交渉を理由に北朝鮮人権問題を後回しにしているという指摘が多い。

「そんなことは絶対ない。明白な安保脅威である核問題が最優先課題であることに違いはない。しかし、両事案は同時に推進されなければならない。核交渉の妥結後には、合意を信じて信頼できなければならない。しかし、自国民を冷遇する政権を信頼することはできないのではないか。北朝鮮は政権の行動を変えなければならない。人権問題を提起し続けなければならない理由がここにある」

——しかし、北朝鮮人権の増進のために策定された年間2400万ドル規模の予算が、一銭も執行されなかった。

「政府と議会が予算問題で駆け引きしたため、予算を使用できなかった。だからといって、米国政府が脱北者を助ける予算をまったく執行しなかったということは正確でない。脱北者を助け、北朝鮮住民が正確な外の情報を知るように、自由アジア放送(RFA)に支援金を与えた。毎年、使用予算総額は増えている」

国務省が最近公開した06年の支援金は400万ドルだった。しかし、人権特使室のクリスチャン・フィトン副特使は今月12日、香港で「北朝鮮人権法は、莫大な予算にもかかわらず、官僚的形式主義のために3年間一銭も議会の承認を受けることができなかった」と述べた。聞きようによっては「交渉優先論」を説く国務省職業外交官を批判するものと解釈される素地のある発言だ。

——クリストファー・ヒル米国務次官補は最近、私的な席で、「来年1月から北朝鮮人権問題が取り上げられるほかない」と述べた。ヒル次官補の発言も、人権と核交渉を並行しなければならないというあなたの主張と脈をともにするのか。

「核交渉が次の段階に進むには、人権問題が正式議題に浮上するという点に疑問の余地はない。米朝は、長期的に国交正常化を推進している。そうなれば、両国の留学生や芸術家が相互訪問し、バレーや交響楽団などの文化交流を始めることができる。しかし、自国民を冷遇する政権とは、根本的に関係改善が難しいのではないか」

レフコウィッツ特使はこの点について、「(北朝鮮で)宗教のために(住民が)逮捕された情況がある」としたうえで、「国務省は正確な情報を収集し、深刻な問題と認識している」と述べた。

北朝鮮保安当局は9月に、「外国のスパイと内通したスパイを逮捕した」と発表した。米国の北朝鮮宣教支援団体である「殉教者の声(Voice of Martyrs)」は、今月初め、「逮捕された北朝鮮住民たちは、清津(チョンジン)、会寧(フェリョン)、穏城(オンソン)に居住するキリスト教信者9人だ」と明らかにした。

——向こう6ヵ月間が、北朝鮮の核計画申告など交渉の重大なヤマになるだろう。この期間に果たしたい課題は…。

「人権問題について北朝鮮と直接話し合い、北朝鮮が国際社会に参加するよう促したい。平壌(ピョンヤン)に行って、膝を突き合わせて話し合いたい。北東アジアの同盟・友好国とともに、さ迷う脱北者を助けたい。また、08年の北京五輪を控え、中国が脱北者関連の国際法を尊重するよう求める」

レフコウィッツ特使は、「平壌の招待を受けたのか」という質問に対して「受けていない。昨年、開城(ケソン)工業団地への招請を受けたのがすべてだ」と話した。



srkim@donga.com