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淡泊なその味…白いチャンポンの思い出

Posted April. 21, 2006 02:59,   

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チャンポンは1899年、日本の九州長崎にいたチンヘイジュンという中国人に由来する。食堂を運営していた彼は、同胞や苦学生らがお腹を空かしている現実を残念に思い、近くの華僑の食堂で使い捨てたニワトリや豚の骨、野菜などを集めて麺を作った。これがチャンポンの元祖だ。

今は曽孫子がその場で、「しかいろう」という中華料理屋を運営している。ここは長崎チャンポンの誕生地という名のおかげで、観光客がたくさん訪れ、2階にはチャンポン博物館もある。

チャンポンという名の由来は定かではない。当時、長崎港で埠頭の労役をしていた福建省出身の中国人が朝の挨拶を「シャポン(食事はしましたか)」と言ったが、これを日本人がチャンポンと変えて呼んだものと推定される。「シャポン」は「ご飯を食べる」という意の「ツーパン(吃飯)」の訛りと見られる。

日本最南端の島である沖繩に「チァンプル」という伝統料理があるが、これを地元の人は「チャンポン」と呼ぶ。韓中日三国の料理が全て溶け込んでいるということだ。「チャンプル」も「ツーパン」から由来したものと推定される。

韓国のチャンポンの源は、仁川(インチョン)中(チュン)区役所前の善隣洞(ソンリンドン)、北城洞(ブクソンドン)一帯のチャイナタウンにある。そこでテファウォン、慈金城(ジャグムソン)の二つの食堂を運営する華僑のソン・ドクジュン(50)さんは、「山東省にチャオマチャンという料理があるが、野菜を炒め、汁を入れて白く煮た麺料理だ」とし、「日帝の植民地時代、済物浦(チェムルポ)の中国人らはリヤカーに火鉢を乗せて、即席で作った料理をよく食べたが、それがジャージャー麺でありチャオマチャンだ」と話した。

このチャオマチャンが日本の影響でチャンポンに変わったが、韓国人の口には合わなくてうどんが開発されたという。うどんは炒めない野菜で作った韓国式のチャオマチャンのわけだ。

チャンポンの由来を聞くのも興味深いが、その味はさらに良かった。

「昔のチャンポンは辛くなかったんです。赤くもなかったし。材料もその時その時のよく出るものを使って、今のとは違います。ジャージャー麺も同じですが。昔、春窮期の時のジャージャー麺には切り干し大根だけが入っていました。昔の味を感じてみますか」

そう言って、彼は直接作ったジャージャー麺とチャンポンを出した。チャンポンは「白いチャンポン」だった。ニワトリのスープで作って味が濃かった。化学調味料で味をつけたチャンポンとは比較にならなかった。

ジャージャー麺も味や色、歯ごたえが違っていた。甘くなくあっさりした上、野菜を切らないまま入れて一味違った。

「淡泊な味は山東省チュンジャン(黒味噌)のおかげで、今も母が直接作ります。ジャージャー麺は山東省に由来しますが、うちのジャージャー麺とは全く違います。韓国のジャージャー麺は仁川で生まれたので『郷土ジャージャー麺』と名付けました。うちのジャージャー麺とチャンポンはみんな仁川のチャイナタウンが故郷です」

◆「韓国の中の中国」仁川チャイナタウン

仁川チャイナタウンは韓国で中国の文化を感じることができる場所だ。大通りの入り口のの牌樓(商店街の繁栄を祈って立てた中国伝統の門樓)を通り過ぎると、町並みの色から違っている。赤一色だ。中国語もたくさん聞かれ、音楽や歌も同じ。1900年代序盤の中国様式の古屋も見えて、小説三国志を77の壁画に描いた三国志壁画通り(135メートル)もある。

ジャージャー麺の元祖として知られる「コンファチュン(今は廃家)」の壁には、色あせた看板の字も見える。商店では中国の衣装と食材料、お茶などが売られている。

チャイナタウン1道と3道は、中華料理屋の通り。テファウォンのソン・ドクジュンさんのように代々と韓国に住む山東省出身の華僑が運営するところが多い。一名「コンガルパン」と呼ばれる「空心餅」専門店である「福来春(ボクレチュン)」は3代目で、80年間チャイナタウンを守ってきた生粋の商店。現在の位置だけでも48年間営業している。

チャイナタウンは1883年、開港直後、治外法権が認められた外国人租界地の一つ。当時、清館(チョングァン)と呼ばれた。ここの華僑の祖先は、1882年の壬午軍乱当時、清(袁世凱)の軍隊に付いて入ってきた約40人の華商だ。1884年から山東省からやってきた華僑らが集団で居住し始めた。

●旅行情報

[訪問] △位置:仁川駅(国鉄1号線)正面△自家用車:京仁(キョンイン)高速道路、第2京仁高速道路の終わりの部分で右折、月尾島(ウォルミド)の方向へ向かう途中、仁川駅か中区役所前で停車、△駐車場:第1牌樓、第2牌樓(韓中文化館、道路沿い)

[お問い合わせ] △仁川総合観光案内所:仁川駅前(032−777−1330)午前9時〜午後6時)、△仁川駅:032−772−0784、△北城洞事務所(チャイナタウン):032−760−7960、△韓中文化館(第2牌樓の隣):032−760−7860、△中区役所(www.icjg.go.kr):032−763−5171、△仁川文化観光解説士(inchonculture.com):団体観光客対象、010—7276—7277。

[中華料理屋] △テファウォン、慈金城:032—761−1688、△テチャン飯店:032−772—0937、△福来春:032−772−3522。



summer@donga.com