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朝鮮時代「ギャグコンサート」

Posted September. 22, 2003 23:27,   

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朝鮮(チョソン)時代の燕山君(ヨンサングン)の時ほどドラマや映画、演劇の背景によく登場する時代も珍しい。劇団ウインの『爾(イ)』も燕山君とその周辺人物たちを素材にした作品だ。しかし『爾』は通常のドラマや演劇のように燕山君時代の政治を取り上げた作品ではない。燕山君と宮中の芸人との関係を取り上げた点で独特だ。

『爾』は、王が朝鮮時代に從四品以上の臣下を呼ぶ敬称。この演劇の主人公であるコンギルは賎民出身のクァンデ(ピエロ)で、燕山君から『爾』という称号を得た実際の人物だ。燕山君の寵愛を受けたコンギルは宮廷の芸人を総括する「ヒラクウォン」のトップであるテボン(從四品)の地位まで上がった。

コンギルは実存する人物だが、演劇の内容は虚構だ。作家であり演出家である金テウン(38)は宮中の芸人コンギルが同性愛で、燕山の寵愛を受けたという虚構の話を土台に演劇を展開する。王の信任を得たコンギルは芸人の役割を忘れて権力を貪っていたが、これにやきもち焼いた張隳水(チャンノクス)の陰謀で命を失う危機に見舞われる。コンギルは自分のために代わりに死んだ友達のチャンセンのおかげで命を救われるが、後で「真の芸人の道」が何かを悟ってからは燕山君をあざ笑う遊びの場を繰り広げた後、自殺する。

この演劇には朝鮮時代の宮中や勢道家で行われた「笑謔之戯」という遊びが劇中劇の形式で入る。「笑謔之戯」は言葉の遊びと曲芸が一つになった遊びで、今日の「ギャグコンサート」のような形式であるわけだ。

2000年に初演された『爾』はその年に韓国演劇協会が与える「今年の演劇賞」と01年東亜(トンア)演劇賞作品賞を受賞し作品性を認められた。笑いと感動が交差する素晴らしい演劇を作り出した演出家金テウンは、劇界で「386世代のスター」に浮上した人物。彼は「今度の公演では初演の時より人物の性格を多様化して遊び部分を強化した」と話した。

オ・マンソク、金ネハ、李スンフン、チンギョンなどが出演。10月2日〜11月2日、貞洞(チョンドン)劇場。火〜日曜日午後7時半。2万〜3万ウォン。お問い合わせは02-751-1500。



swon@donga.com