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(10)大邱地下鉄で大惨事、死傷者約130人

(10)大邱地下鉄で大惨事、死傷者約130人

Posted February. 18, 2003 22:54,   

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(10)大邱地下鉄で大惨事、死傷者約130人

18日午前、大邱(テグ)市都心の地下鉄駅で50代の男性が車内で放火して、1130人あまりが死亡し、140人あまりが重軽傷を負う大惨事が発生した。

とくに、列車のドアが開かなかったため車内から抜け出しきれずに死亡した遺体100体あまりが見つかり、非常の際の列車の安全体系に重大な欠陥があることが明らかになった。火がついた2台の列車の客車12両のいたるところに10〜20体あまりの遺体が絡み合ったまま見つかった。

この放火によって大火災が発生したにもかかわらず、向かい側の列車が停止せずに事故の起きた駅まで突入したために、火が燃え移り、被害が大きくなるなど、列車の全般的な運営体系にも大きな問題点が浮かび上がってきた。

警察は、火をつけた金某氏(57・無職・西区ネタン洞)を緊急逮捕し、放火の経緯などを取り調べている。

▲事件発生〓18日午前9時55分ごろ、パンウォルタン駅から中央路(チュンアンロ)駅に進入して停止した大邱電車1号線1079号の電動車(機関士チェ・ジョンファン)の5号客車に乗っていた金氏が、車内に油をかけて火をつけ、火災が発生した。犯人は黒いカバンに引火物質の入ったプラスチック製容器2つを隠して、列車が駅に止まった直後に火をつけた。

乗客の朴クムテ氏(37・大邱南区テミョン洞)は、「運動服姿の男性が、カバンからプラスチック製容器を取り出して、ライターで火をつけようとしているのを見て、周りにいた乗客が飛びかかり格闘したが、この男性が火のついた容器を客車に投げつけた」と話している。

火はあっという間に6両編成の車両に燃え広がり、ちょうど反対側から中央路駅に到着した6両編成の電車にも燃え移り、被害がさらに大きくなった。

火災は2機の電車合わせて12両を焼き、同日午後1時30分ごろ鎮火されたが、有毒ガスが立ち込め、状況の把握と事故の収拾が遅れている。

▲人命被害〓同日の火災で、電車に乗っていた乗客らが火傷をしたり有毒ガスで窒息したりして、李チャンヨン氏(57・大邱東区シンアン洞)など130人あまりが、現場で死亡したり病院に運ばれる途中で死亡したりした。

119救助隊と警察は、有毒ガスと煙が立ち込めていて、現場への接近が困難であるため、事件発生から5時間が経過してようやく、地下鉄駅の構内で14人の遺体をはじめて発見した。その後すぐ、炎上する車内を確認し、脱出しきれずに死亡した遺体を収拾した。

現在、負傷者140人余りは、トンサン医療院と慶北(キョンブク)病院など、大邱市内の8つの病院に運ばれ、手当てを受けている。

一方、大邱市と地下鉄本部、消防本部などは、現場に指揮本部を設置し、1300人あまりの消防士と各種の装備を動員して救助作業にあたっている。

▲犯人〓警察の調査によると、金氏は、01年4月、右の上・下半身が不自由になって肢体障害2級に判定された障害者であり、自分の身の上を悲観し、犯行に及んだもの、と推定されている。