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臨時政府の国璽、100年の放浪を終えて故国へ

臨時政府の国璽、100年の放浪を終えて故国へ

Posted January. 21, 2019 08:59,   

Updated January. 21, 2019 08:59

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今年、大韓民国臨時政府樹立100年を迎え、臨時政府の国璽(臨時議政院の官印)が46年ぶりに韓国に戻ってくる。

臨時政府の臨時議政院議長および国務領を務めた晩悟(マンオ)・洪震(ホン・ジン、1877~1946)先生の孫嫁のシン・チャンヒュさん(85・米国居住)は最近、東亜(トンア)日報との単独インタビューで、「洪震先生の銅像が国会に建立される日、夫が保管していた臨時議政院の官印を国会に寄贈する」と明らかにした。

 

この官印は今日の国会に相当する臨時議政院の各種公文書に使用された印だ。「大韓民国は最高権力が臨時議政院にある」(1927年改正の臨時約憲第2条)をはじめ臨時政府の臨時憲法条項で見ると、臨時政府の正統性を象徴する国璽の一つに該当する。臨時政府と共に、中国だけで4千キロを移動し、洪震先生の孫の故洪錫柱(ホン・ソクチュ)さんの渡日と帰国、渡米までの100年間で海を4度も渡り数万キロを移動した官印が本来の場所に戻る。

シンさんが本紙に公開したこの官印は、「臨時議政院印」と彫られた黒い木製の印だ。錫柱さんは、この官印について「祖父(洪震)が1945年に重慶から持って帰ってきた。1919年から議政院の印章に使われた臨時議政院印」と説明した文書を残した。錫柱さんは、韓国戦争をはじめ激動の現代の中でも、この官印を大切に保管してきた。1973年に米国に移民した後も、祖父の業績が評価されることを願って何度も官印を韓国に寄贈しようとしたが実現せず、2016年に87歳で亡くなった。

官印は、中国・上海で初の臨時議政院会議が開かれて100年になる今年4月10日に合わせて寄贈される予定だ。文喜相(ムン・ヒサン)国会議長は、「臨時政府100年を迎える今年、国会図書館に臨時議政院の最後の議長を務めた洪震先生の胸像を建立する」とし、「象徴的な意味がある4月10日までに官印が故国に戻るよう胸像建立を急いでいる」と明らかにした。文氏は、「この官印は臨時議政院を象徴するもの」とし、「歴史的に大切なこの官印が子孫の道を保全するだろう」と述べた。


趙鍾燁 jjj@donga.com · 朴湧 parky@donga.com