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攻撃的現実主義、ミアシャイマー氏

Posted March. 22, 2018 08:43,   

Updated March. 22, 2018 08:43

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「北朝鮮は核兵器を放棄しないだろう。米国が世界で最も強力な兵器を持っているのに北朝鮮がなぜ核を放棄するのだろうか。」

米朝首脳会談が韓半島に平和をもたらすという期待が高まっている。しかし、「攻撃的現実主義」として有名な国際政治理論家、ジョン・ミアシャイマー米シカゴ大学教授は20日、懸念される見通しを示した。

ミアシャイマー氏は、ソウル江南区(カンナムク)の韓国高等教育財団で開かれた特別講演「中国の浮上と韓米関係の未来」で、「核保有は北朝鮮の観点では合理的選択」とし、「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、トランプ米大統領を信じることができないだろう」と強調した。

ミアシャイマー氏の主張は、無政府の国際体制で、国家は他国の意図を明確に分からないため、生存のために力の最大化を追求するという彼自身の理論をもとにしている。ミアシャイマー氏は、「米朝会談が失敗した場合、両国関係が悪化するだけでなく現実に危険な状況が迫ってくるだろう」と警告した。

ミアシャイマー氏は中国も北朝鮮に核放棄を迫らないと見た。中国が憂慮するのは北朝鮮の挑発的な「レトリック」と行動が米国の攻撃や日本の核武装を刺激するにすぎないということだ。

ミアシャイマー氏は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の対北朝鮮政策に関して長期的にどのような影響を与えるか予測は難しいとしながらも、「米朝緊張緩和に向けて『スマートな』政策を行った」と評価した。全面戦争につながる恐れもある米国の「ブラッディ・ノーズ(鼻血)作戦」(制限的対北先制攻撃)を実行する危険を減らしたという話だ。

「制限的攻撃を受けたからと主権国家が反撃しないというのは純真な考えだ。(国民の)信頼を失って体制が崩壊するためだ。米国の政策立案者が(北朝鮮は反撃をできないと)誤認すれば災いを招くだろう。」

 

ミアシャイマー氏は、強大国は域内覇権を追求し、他の地域でも覇権国の登場を抑える行動を取ると主張してきた。ミアシャイマー氏は同日も、浮上する中国とこれを牽制しようとする米国の間にいつか戦争が起こる危険が高いと警告した。そして、「冷戦時代に米国とソ連が中部欧州で戦争をする危険よりも可能性が高い。特に安保競争によって東アジアが戦場になり得る」と強調した。

経済協力が緊密になれば戦争につながる可能性が低くなるという反論に対しては、「第1次世界大戦が起こる前、ドイツも英国、フランスなどと積極的に貿易し、経済協力が活発だった」とし、「対立が広がれば安保競争が経済協力を挫くことになる」と答えた。


趙鍾燁 jjj@donga.com