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ユン・ソンビンがスケレトンW杯第2戦で金メダル

ユン・ソンビンがスケレトンW杯第2戦で金メダル

Posted November. 20, 2017 09:37,   

Updated November. 20, 2017 09:45

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「言葉は誰でも言えますよね。実力で…(見せます)」

先月末、仁川(インチョン)国際空港。ワールドカップ(W杯)出場のために出国の準備をしていた韓国スケルトンの看板、ユン・ソンビン(23)は淡々とした様子だが、飛び切り気迫がみなぎっていた。ユン・ソンビンが語る自身の最高の強みは「うまくいく」という自分に対する強い信頼感だ。スケルトンの皇帝、マルティンス・ドゥクルス(33=ラトビア)の前でも思い切った滑走をしてみせるという意気込みには力が感じられた。

その言葉は決して強がりではなかった。ユン・ソンビンは19日、米国のパークシティーで行われた今季2戦目のボブスレー・スケルトンW杯で1回戦と2回戦の合計1分37秒32の記録でドゥクルスに0.63秒差をつけて金メダルを獲得した。W杯金メダルは昨年12月、カナダのフィスラーで開催された2016~2017シーズンの第1戦以降初めて。先週の第1戦ではドゥクルスに0.11秒遅れて銀メダルに終わった悔いを完璧に雪辱した。

4年前にユン・ソンビンが初めてスケルトンに入門したときまでも、ドゥクルスは超え難い山のように見えた。ドゥクルスは10年以上をスケルトンの一人者として君臨したレジェンド。先週のW杯では通算49度目の優勝を達成した。ユン・ソンビンは、彼に憧れながらも「その名」に怯むことなく、黙々と汗を流した。ユン・ソンビンは「世界の壁(ドゥクルス)が高いと感じることはあるけど、だからと言って挫折したりはしなかった」と言い、「汗を流した時間が長くなるほど、高く見えた彼の存在が、いつの間にか肩を並べられるほど近くにいた」と話した。

上半身と下半身の比率が6対4のユン・ソンビンの体は、これまでドルルクスを追い上げるために鍛えてきた結晶だ。70キロ序盤だった体重はスケルトン入門後85キロを維持している。お腹がいっぱいになってもわざと食べ物を口に入れては、それを筋肉に変えるのが課題だった。そうして体を鍛えた結果、いまや専門家たちの間では「スケルトンに最適化された体」と言われるようになった。ユン・ソンビンは、「身体条件だけでみると欧州の選手に全く負けないという自信がついた。正直、一般の人からすれば良いスタイルではないけど」と言って笑った。

そうして5年が経たないうちに、ユン・ソンビンは世界最強のドゥクルスのライバルに浮上した。無口だが、気持ちを鬼にして取り組まなかったら勝ち取れなかった結果だ。ユン・ソンビンとドゥクルスは2014年のソチ冬季五輪金メダリストのアレクサンドル・トレチヤコフ(32=ロシア)と共に平昌(ピョンチャン)五輪の有力な金メダル候補に挙げられている。

ユン・ソンビンとドゥクルスは平昌五輪を控えて互角の戦いを続けている。昨季(2016~2017)のW杯で二人は、それぞれ金1個と銀3個を(ユン・ソンビン)、金4個と銀1個を(ドゥクルス)獲得した。成績だけを見るとドゥクルスが一つ上を行っているが、ユン・ソンビンが勢いに乗っている上、ホームのトラックという利点があるため、五輪金メダルへの期待感を高めている。

ユン・ソンビンの夢は来年平昌で新しい伝説になることだ。W杯第2戦で金メダルを獲得し、その可能性に展望が開けた。ライバルのドゥクルスも平昌で自身初の五輪金メダルを目指している。まだ若いユン・ソンビンは、激戦を勝ち抜く根気があるのだろうか。

「うん…、自分は自信感一つでやっているスタイルですからね(笑)」



金在亨 monami@donga.com