亜洲(アジュ)大学物理学科の金成煥(キム・ソンファン)教授チームは、繭のタンパク質(シルク)を利用して人体に適用可能な「3次元光子結晶素子」を開発したと、22日明らかにした。
繭のタンパク質は、人体拒絶作用がほとんどなく、人体用新素材として注目を集めている。しかし、天然タンパク質を加工してさまざまな機能を持たせるのが難しく、実用化には限界があった。
金教授チームは、繭のタンパク質を加工して、光を複数の方向に反射できる「ナノ光学素子」を国内で初めて開発した。研究チームは、特殊な染料をタンパク質の水溶液に混合した後、光反応を利用して薄い膜の形で固めた。繭のタンパク質で光を反射するフィルムを作ったのだ。このように作成されたタンパク質は、人の皮膚のように弾性に優れているので、曲がったり伸びたりしても原型を維持した。
研究チームは、このフィルムを視神経の弱まった人の目の中に移植すれば、弱った視力の一部を補正できると期待している。金教授は、「野生動物が暗い夜に人間よりよく見られるのは、目の中に眼球反射体があるからだ」と語り、「視神経の弱い人に移植する視力補完用フィルムとして使えるだろう」と語った。
この研究結果は、国際学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」の6月13日付に掲載された。
전승민 チョン・スンミン記者 enhanced@donga.com