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北朝鮮、先週またもICBM用新型エンジン実験

北朝鮮、先週またもICBM用新型エンジン実験

Posted March. 29, 2017 08:35,   

Updated March. 29, 2017 08:35

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北朝鮮が米本土を攻撃できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)用と推定される新型高出力エンジン地上噴出実験を1週間に2度実施したことが分かった。ICBMの心臓であるエンジンを完成するための速度戦に突入し、「実戦配備のカウントダウン」が始まったのだ。

米CNN放送は27日(現地時間)、国防総省関係者を引用して、北朝鮮が24日に弾道ミサイル用エンジン実験を実施したと報じた。同関係者は、「最近数週間で北朝鮮がエンジン実験を3度行った」とし、「新型高出力エンジンがICBMに使われる可能性がある」と指摘した。

合同参謀本部も28日、定例会見で、「北朝鮮がミサイル能力を高度化するための活動を続けているようだ」とし、北朝鮮が公開した以外にも新型エンジンの完成に向けた実験を数回実施したことを示唆した。

これに先立ち、北朝鮮は18日、平安北道鉄山郡東倉里(ピョンアンプクト・チョルサングン・トンチャンリ)の西海(ソヘ・黄海)発射場で、金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が視察する中、新型エンジンの地上噴出実験を実施し、技術的指標を確認したと宣伝した。燃料と酸化剤をあまり入れなくても同じ推進力を出すことを意味する「比推力」を高めることに成功したとも主張した。燃料と過酸化剤筒を小さくできるようになったため、ミサイル全体の大きさを小さくして移動式発射台に搭載できるようになったという意味だ。隠蔽が容易な移動式発射台を利用して、米国に奇襲核攻撃ができると脅迫したわけだ。

軍内外の専門家たちは、北朝鮮が米全域を攻撃できる射程距離1万3000キロ級ICBMを開発するために「ツートラック戦略」を使っていると見ている。昨年4月と9月に続き、今月18日公開した新型液体エンジンと先月12日に発射した新型中距離弾道ミサイル「北極星-2型」に使った新型固体エンジンを同時に開発し、ICBMにどのエンジンを使うが見計らっているということだ。

このように北朝鮮がICBMの開発に執着する理由は、米国の手足を縛るためと見られる。北朝鮮の核攻撃を憂慮する米国が、有事の際、韓国に増援戦力の投入など同盟防衛に向けた軍事的決定を下すことができないようにするための戦略だ。有事の際、米国が韓半島に核の傘を投入できないという憂慮が広がれば、米国が反対する韓国の核武装論が浮上し、韓米同盟にひびが入る可能性もある。



손효주기자 hjson@donga.comysh1005@donga.com