外交安保のコントロールタワーであるフリン氏が辞任し、北朝鮮の中距離ミサイル発射の対応など米国の外交安保懸案の対応にしばらく混乱が避けられなくなった。発端になったロシアの昨年の米大統領選ハッキング介入疑惑が起こり、トランプ大統領が知っていたかどうかや政治的正統性をめぐって論議が起きるものと見える。
フリン氏は13日、声明を出し、「(昨年12月)セルゲイ・キスリャク駐米ロシア大使との電話会談について、「不完全な情報をペンス副大統領に報告した」と認めた。米連邦捜査局(FBI)などによると、フリン氏はキスリャク大使とオバマ政権のロシア制裁の解除などについて話し合ったが、ペンス副大統領には「年末に挨拶を交わした」と虚偽の報告をしたと、米紙ニューヨーク・タイムズは伝えた。米国のメディアがプリン氏のロシア内通疑惑を集中的に提起し、ロシアの大統領選介入事件が再び取り上げられると、トランプ大統領は激怒したという。ホワイトハウスは同日夜、緊急声明を発表し、フリン氏の辞任を公式に発表した。
トランプ大統領は、大統領国家安全保障会議(NSC)事務総長のキース・ケロッグ氏を国家安全保障佐官代行に任命した。後任にはケロッグ氏をはじめ軍出身のデヴィッド・ペトレイアス前中央情報局(CIA)局長らが有力視されている。
李承憲 ddr@donga.com