中国の治安当局が6月上旬、中朝国境地域の遼寧省丹東に駐在する北朝鮮の工作員幹部の身柄を拘束し、53億ウォン以上の現金を押収したと、読売新聞が12日付で複数の中朝関係筋からの情報をもとに報じた。
中国治安当局は、深夜にこの幹部の自宅を急襲して身柄を拘束した。逮捕容疑は不明だ。当局は自宅から現金約3000万元(約53億ウォン)や金の延べ棒などを押収し、北京の北朝鮮大使館に拘束について通告した。
この北朝鮮幹部の逮捕は、1日に北朝鮮の李洙ヨン(リ・スヨン)労働党副委員長が中国を訪問して習近平国家主席と会談して帰国した数日後に起こった。中国が異例にも北朝鮮幹部を拘束したのには、北朝鮮に非核化に向けた措置を取るよう圧迫する狙いがあると同紙は分析した。李副委員長は、習主席に会った席で、北朝鮮の核開発方針に変わりはないことを明らかにしたとされる。
同紙は、北朝鮮が事実関係確認のため関係者を北京に派遣したが、11日現在、この工作員幹部が釈放されたかは判明していないと伝えた。
拘束された幹部は、数年前から丹東に駐在していたという。北朝鮮の貿易商の間では「祖国代表」、「総責任者」などと呼ばれ、国連が北朝鮮制裁対象に定めた輸出入禁止物品の密貿易に関与したとみられる。
また同紙は、別の関係筋を引用して、中国当局が最近、中朝間の密貿易取り締まりを強化しており、これは国連制裁を厳しく履行することで北朝鮮を圧迫する狙いがあると報じた。
도쿄=서영아특파원 東京=ソ・ヨンア特派員 sya@donga.com