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[オピニオン]晴れた日の粒子状物質

Posted April. 26, 2016 07:24,   

Updated April. 26, 2016 07:33

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先週末、屋外活動を計画していた人たちは、深く悩んだはずだ。見た目の天気では、土曜日の23日と日曜日の24日とは、雲泥の差だった。23日は、粒子状物質の数値も高かったが、周り全体が濁ってみえた。24日は視界が6〜20キロと開けて、粒子状物質が一日で遠ざかったと歓声を上げた人たちが多かった。ソウルのとあるハーフマラソン大会では、1万人余りが走り、大邱(テグ)では、市民の命の祭りが開かれ、4000人余りがサイクリングやウォーキングの行事に参加した。

◆粒子状物質の濃度からいえば、23日と24日は、全国の大半の地域で「非常に悪い」だった。粒子の直径が10マイクロメートル(1マイクロメートルは100万分の1メートル)である粒子状物質の一日平均濃度が、1立方平方メートル当たり81〜150マイクログラム(1マイクログラムは100万分の1グラム)なら悪い、150マイクログラム以上なら非常に悪いという判定を下す。23日は16市道のうち、13市道の一日平均が151マイクログラムをこえて非常に悪く、24日も8市道で非常に悪いを記録した。

◆粒子の直径が2.5マイクロメートル以下の小さな微小粒子状物質(PM2.5)が多ければ、周りが霞んで見える。微小粒子状物質は粒子状物質より光の散乱効果がより大きいためだ。23日は黄砂と一緒に飛んできた土埃に霧までかかり、視程が悪かった。24日は、霧が消えたうえ、湿度まで10%台に下がり、「晴れの黄砂」を演出した。国立環境科学院は、先週末は微小粒子状物質がほとんどないと発表した。一般人の常識とは異なる説明だ。

◆平均300マイクログラムの粒子状物質が2時間以上続くことになれば、警報が発令され、車の運行制限や操業短縮などの措置を下す。ソウル江南区(カンナムグ)は23日夜9時から24日午前4時まで300マイクログラムを超えたうえ、一時は479マイクログラムにまで急上昇した。この状態で1時間いれば、たばこの煙が充満した部屋で4時間ほど呼吸をしているのと同じだという。粒子状物質やたばこの煙は共に第1級の発癌性物質だ。しかし、ソウルは警報が下されることがほとんどない。環境部が警報基準を適用する全国39圏域のうち、ソウルは全体が1圏域となる。ソウルに警報が発令されれば、それは呼吸器被害者が相当多く出た後だろう。

異鎭(イ・ジン)論説委員