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KAISTの原子力専攻新入生「ゼロ」 細りつつある人材の裾野

KAISTの原子力専攻新入生「ゼロ」 細りつつある人材の裾野

Posted October. 17, 2025 09:33,   

Updated October. 17, 2025 09:33


韓国科学技術院(KAIST)の今秋学期、原子力専攻志願者が4年ぶりに「ゼロ」になったことが分かった。原子力産業の不確実性が高まるなか、志願者が途絶えた格好だ。人工知能(AI)時代に急増する電力需要を支える主要エネルギー源である原子力技術の人材基盤が、政策の混乱の中で弱体化しているとの懸念が出ている。

10日、KAISTによると、今年2年生になる学部生のうち、秋学期(後期)に原子力・量子工学科を志望した学生は、政府の「脱原発」方針が進んでいた2021年以来、4年ぶりに再びゼロになった。昨年の秋学期志願者は4人だった。今年の原子力専攻生は春学期の志願者4人にとどまる見通しだ。KAISTの新入生は「無学科(無専攻)」制で入学し、2年次に自由に専攻を選ぶ仕組みになっている。2016年当時は年間原子力専攻の新入生が22人に達していたが、2017年の脱原発政策以降、一桁台に落ち込んでいた。

学界では、原子力が政治問題と結びつき不確実性が増したことで、人材の裾野が細りつつあるとの懸念が出ている。最近、金星煥(キム・ソンファン)気候エネルギー環境部長官は、前政権で策定された新規原発建設計画の再検討を示唆した。

KAISTのユン・ジョンイル原子力・量子工学科教授は「政権交代のたびにエネルギー政策が一変し、(原子力産業の)不確実性があまりに大きくなった。このままでは20年後にまともな原子力技術者がいなくなる」と危機感を示した。


世宗市=チョン・スング記者、キム・スヒョン記者 soon9@donga.com