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「宇宙望遠鏡を尋ねると、9歳の目線に合わせて答える」 グーグルAIチャットボットも登場

「宇宙望遠鏡を尋ねると、9歳の目線に合わせて答える」 グーグルAIチャットボットも登場

Posted February. 08, 2023 08:38,   

Updated February. 08, 2023 08:38

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グーグルが人工知能(AI)チャットボット「バード(Bard)」の発売を公式化した。AIチャットボット「チャットGPT」が発売2ヵ月で月間アクティブユーザー数(MAU)1億人を突破して旋風を巻き起こすと、グーグルがバードを電撃公開し、対話型AI市場の覇権競争を本格化したという分析が出ている。

グーグルは、チャットGPTとは違って情報のリアルタイム更新が可能で洞察力のある回答が可能なバードを通じ、検索市場を含む対話型AIエコシステムを主導するという計画だ。

●グーグルチャットGPTの対抗馬AIチャットボット「バード」公開

グーグルの親会社アルファベットのサンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は6日(現地時間)、同社のブログを通じて、「グーグルはバードと呼ばれるラムダ(LaMDA)ベースの実験的な対話型AIサービスを開発しており、今日、信頼できるテスターに向けてバードを公開することにした」とし、「一般ユーザーには今後数週間以内に幅広く提供する予定」と明らかにした。

バードは「吟遊詩人」という意味で、グーグルのAI言語モデルであるラムダをベースに駆動されるチャットボット。ラムダは1370億個のパラメータを基に30億個に達する文書と11億個の会話を学習したとされる。昨年5月、グーグルAI開発者が「人と同じ知覚能力を持っている」と主張するほど強力な言語生成能力を備えている。

当時、グーグルは倫理的な問題などの影響を考慮してラムダの公開を控えていた。しかし、チャットGPTがグーグル検索に取って代わるという観測から、グーグルは深刻な危機警報を意味する「コードレッド」を発動し、AI市場の主導権を奪われないためにラムダの公開にスピードを上げたとみられる。

グーグルは、バードは検索の複雑な情報と多様な視点を理解しやすい方法で抽出するAIサービスだと明らかにした。「ピアノには鍵盤がいくつあるのか」といった単純な質問から「ピアノとギターのどちらが学びやすく、どれだけの練習が必要か」といった洞察力を必要とする質問にも長文で答えることができると紹介した。

チャットGPTとバードの最大の違いは、リアルタイム更新が可能かどうかだ。現在、チャットGPTは2021年まで学習したデータを基にユーザーの質問に答えることができ、最新のニュースへの回答などには限界がある。しかし、バードはグーグル検索エンジンで検索されるデータを基に回答を提供するため、最新の問題に対するアップデートも可能だ。

グーグルがブログで紹介した資料によると、バードに「『ジェームズ・ウェブ宇宙望遠鏡』の新しい発見について9歳の子どもにどのように説明するのか」と質問すると、バードは「2023年に宇宙望遠鏡は『グリンピース』というニックネームの多数の銀河を発見した」など最新情報を含む内容を提供した。

●ビッグテック間の対話型AI競争の激化

グーグルが本格的に対話型AI市場に参入したことで、チャットGPT開発会社であるオープンAIに大規模な投資を続けているマイクロソフト(MS)との競争も激化することが予想される。両社とも検索エンジン分野に対話型AIを導入することで、検索広告市場でプラットフォーム間の競争が激しくなるものと予想される。

MSは、チャットGPTを基盤に会議内容を自動要約する業務用プログラムを発売し、自社の検索エンジンサービス「Bing」にチャットGPTの導入を推進するなど、チャットGPTと自社サービス間の連携を強化している。エクセル、ワードなどの文書作成プログラムにも生成AIの適用を予定している。グーグルも、バードを自社の検索エンジンに導入するほか、来月には、生成AIを個人開発者やクリエイターに言語API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)の形で提供するなど、自社のAI技術エコシステムを拡大する計画だ。

具体的な内容は明らかにされていないが、チャットGPT開発会社であるオープンAIのサム・アルトマンCEOがツイッターを通じて、現在、MSの本社がある米ワシントン州レドモンドにいて、明日のイベントを控えて「興奮する」と言及し、MSサービスとチャットGPTの結合に関連するイベントであるとの観測が流れている。


ナム・ヘジョン記者 チョン・ナムヒョク記者 namduck2@donga.com · forward@donga.com