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韓国研究チームが「第5の状態」の新しい量子物質発見

韓国研究チームが「第5の状態」の新しい量子物質発見

Posted February. 07, 2023 08:43,   

Updated February. 07, 2023 08:43

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韓国国内研究チームが、世界で初めてスピンの凝縮現象を通じて新しい量子物質を発見した。東国(トングク)大学のイム・ヒョンシク教授チームは、極低温のシリコン金属からこのような現象を確認し、国際学術誌「ネイチャーフィジックス」の2月7日付に発表した。

スピンとは、金属や半導体の中で不純物の磁性(磁気)を量子力学的に覆う存在をいう。半導体でスピンを制御できれば、半導体で量子コンピュータを具現できるので、学界から多くの関心を集めている。高性能量子センサーや量子通信技術などにも活用できる。しかし、まだスピンの形成と相互作用をめぐり、多くの部分が明らかになっていない状態だ。

研究チームは、量子コンピュータ素子と関連した研究をしていたところ、たまたま、シリコン金属からこれまで報告されなかったユニークなシグナルを発見した。新しい量子物質だと考えた研究チームは、2015年から7年間研究を続けた。結局、氷点下272度以下の極低温の状態でスピンを凝縮すれば、新しい量子物質が存在できるということを世界で初めて発見した。

今回発見された量子物質は、固体や液体、気体、プラズマに続き、「第5の状態」と呼ばれる「ボス=アインシュタイン凝縮」状態の特性を持つ。ボス=アインシュタイン凝縮とは、極低温で同じ状態の粒子が複数存在する場合、まるで一つの粒子のように動くなど独特な量子現象だ。

イム教授は、「凝縮されたスピンは、温度や磁場など周辺環境に敏感に反応するため、量子センサーとして使用できるものと見られる」とし、「後続研究を通じて、純粋金属でスピンの凝縮程度により量子の状態がどのように変わるかなどを確認する予定だ」と話した。


チェ・ジウォン記者 jwchoi@donga.com