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「殺身成仁」故李秀賢さん、忘れない

Posted January. 27, 2023 08:26,   

Updated January. 27, 2023 08:26

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3年ぶりに東京のJR山手線の新大久保駅でプラットホームに立った母親は、目頭が熱くなった。22年前の同日、零下の寒さで線路に飛び込み、ホームから転落した人を助けようとして命を落とした息子のことを考えると涙が止まらない。

「久しぶりに来ました。活気があっていいですね。(コリアタウンが)しばらく閑散としているという話を聞いてとても心配していました」

2001年1月26日、韓国人留学生李秀賢(イ・スヒョン)さん(当時26歳)が犠牲になった新大久保駅で、秀賢さんを称える22周忌追悼式が26日に行われた。当時、見知らぬ人を助けようとした秀賢さんの犠牲は、韓日両国に大きな感動を与えた。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で日本に来ることができなかった母親の辛潤賛(シン・ユンチャン)さんは、3年ぶりに東京を訪れた。辛さんは、「秀賢が生前、韓日友好に貢献したいという言葉を書き残していた」とし、「今、私の息子は私個人の子ではなく、韓日両国友好の象徴になったと思う」と話した。追悼式には、尹徳敏(ユン・ドクミン)駐日大使、「LSHアジア奨学会」の鹿取克章会長らが参加し、新大久保駅に設置された追悼プレートに献火した後、故人が亡くなったプラットホームで黙祷した。

李氏の両親が寄付した1億ウォンをもとにできた奨学会は、日本に留学するアジアの留学生1千人以上に奨学金を授与した。秀賢さんを称える映画や本が出され、今月NHK特集番組「危機の中の勇気」で秀賢さんの勇気ある行動にスポットライトが当てられた。

「若い学生たちを見ると、22年前、秀賢もあのように活動的だったのだろうと思います」。辛さんは若者で賑わう新大久保を見て淡々と語った。

「韓国と日本が遠ざかっていてはいけないと言っていた息子の言葉を思い出します。多くの方が息子のことを考えてくれるので、勇気を出して両国の関係が良くなることに貢献したいと思います」。


東京=イ・サンフン特派員 sanghun@donga.com