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世界成長の見通しはそのままなのに約0.4%急落、輸出以外に道はない

世界成長の見通しはそのままなのに約0.4%急落、輸出以外に道はない

Posted November. 24, 2022 08:42,   

Updated November. 24, 2022 08:42

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来年の韓国経済は1.8%の成長に止まるだろうと、経済協力開発機構(OECD)が予測した。9月までは来年の2.5%の成長率を見込んでいたが、2ヵ月で0.4%下方修正した。問題は来年の世界経済成長率については2.2%の予測を維持しながら、韓国の成長率を下げたことだ。韓国経済がグローバル成長の勢いに追いつけず、遅れを取り始めていることを意味する。OECDは、韓国報告書の冒頭で「成長のモメンタムを失った(Growth has lost momentum)」と指摘し、その理由として韓国輸出の20%を占める半導体の世界的な需要不振と、中国・欧州連合(EU)など輸出相手国の景気悪化を挙げた。

輸出主導型の国としての韓国の地位は最近大きく揺らいでいる。先月の輸出が2年ぶりに減少に転じたのに続き、今月1日から20日までの輸出は1年前より16.7%も減った。8ヵ月連続の貿易赤字と14年ぶりの年間貿易赤字は既成事実となった。産業研究院は来年度の輸出額が今年より3.1%減少するだろうと予想した。

それでも物価高・金利高・ウォン安に低成長が重なった複合危機の突破口はやはり輸出で探すほかはない。輸出は国内総生産(GDP)の3分の1、雇用の15%を占める韓国経済の駆動エンジンだ。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が昨日、輸出戦略会議を主宰し、「全省庁の産業部化」を注文したのもそのような理由からだろう。問題は政府が急いだところで輸出が回復するわけではないという点だ。米中間の覇権争いによる世界経済のブロック化、中国経済の高度化による韓中貿易構造の変化、グローバル需要の低迷は全て政府の努力では解決が困難な構造的な要因だ。

さらに、先端品目の輸出競争では中国との格差が日増しに広がっている。日本経済新聞によると、昨年56の核心品目の世界市場シェアで、中国が首位の品目数は電気自動車バッテリーをはじめ15品目で、米国(18品目)を追う2位だった。大型液晶パネルや造船分野のトップの座を中国に奪われたの韓国の1等品目は5品目で、中国の3分の1水準だ。

損なわれた輸出競争力を回復するためには、超格差競争力を備えた1等商品を2倍、3倍に増やさなければならない。このために政府はグローバルプレーヤーとして活躍する企業の足を引っ張る「砂袋(規制)」を取り除き、競争国の企業より不利な税制などの条件から整備しなければならない。