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ピアニストのチョン・ジスさん「韓国的要素を加えたKジャズブームを夢見みる」

ピアニストのチョン・ジスさん「韓国的要素を加えたKジャズブームを夢見みる」

Posted August. 19, 2022 09:13,   

Updated August. 19, 2022 09:13

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北米地域で最も古い音楽フェスティバルであるラビニア・フェスティバルが、今年6月に主催した「第4回ブリッジ作曲コンクール」では、韓国人初の優勝者が出た。ピアニスト兼作曲家のチョン・ジスさん(28)がその主人公だ。

「芸術の殿堂」の英才アカデミー、芸苑(イェウォン)学校、ソウル芸高へとつながるクラシックエリートコースを歩んだチョンさんは、日本大阪国際音楽コンクールで2位、ソウルフィルハーモニー管弦楽団のピアノコンクールで1位など、出場する大会ごとに賞を総なめしたクラシックの有望株だった。

16日午前、ソウル麻浦区(マポグ)にあるCJアジトで会ったチョンさんは、「私も幼い頃はソンジンのようになると思った」と笑った。ピアニストのチョ・ソンジンとは芸苑学校の同期だ。「ピアニストの最大の課題は、ショパンのような巨匠の曲を完璧に演奏することです。しかし、私は楽譜で違うものが見えました。表現欲求が爆発しました」

ドイツのドレスデン国立音楽大学に入学したチョンさんは、1年後に突然退学を宣言し、米バークリー音楽大学に進学してジャズピアノとジャズの作曲を専攻した。その後、CJ文化財団の奨学プログラムに選ばれ、米マンハッタン音楽大学ジャズ作曲修士課程を踏んでいる。

19日、CJアジトでは、チョンさんの単独公演が行われる。ブリッジ作曲コンクールで優勝を収めた「Moment to Journey」をはじめチョンさんが作曲したクラシックとジャズフュージョン曲を演奏する予定だ。「Moment to Journey」は、クラシック弦楽四重奏とジャズトリオ(ピアノとベース、ドラム)、トランペット演奏が入ったクロスオーバー曲だ。

「ジャズとクラシックアーティストのアイデンティティの間で悩んだ末、ブリッジ作曲コンクール優勝者の演奏を見て『私も両方をやってみよう』という勇気を得たんです」

昨年は、チャング演奏者とデュオを結成し、ピアノとチャングデュオのアルバム「Hi、We are Jihye&Jisu」も発売した。チョン氏は、韓国的要素を加えたジャズを通じて、KポップやKクラシックに続くKジャズブームも夢見る。

「芸苑学校、ソウル芸術高校に通いながら、韓国の音楽教育の現実にもどかしさを感じました。みんなソウル大学という目標に向かって同じように演奏します。表現したいことが抑圧される姿を見ながら、システムを壊したいと思いました。新しいジャンルの融合を試み、これを後学に伝える役割をしたいです」


金哉希 jetti@donga.com