Go to contents

死んでから1時間が経った豚の心臓を再び動かす

死んでから1時間が経った豚の心臓を再び動かす

Posted August. 05, 2022 08:58,   

Updated August. 05, 2022 08:58

한국어

死んだ豚に特殊薬物を入れたら心臓が再び動き、肝臓と腎臓細胞が生き返った。この豚は生きたのだろうか、死んだのだろうか。

3日(現地時間)、科学学術誌「ネイチャー」は、米イェール大学医学部のネナド・セスタン教授チームが、死んでから1時間が経った豚の臓器の一部の復元に成功したと明らかにした。研究チームは、「豚の臓器の一部が蘇ったが脳機能は戻ってこず、依然として死んだ状態だ」とし、「生と死を分ける基準について倫理的疑問点を持つようになった」と説明した。

研究チームは、死んだ豚の一部に体外膜酸素化(ECMO・エクモ)のシステムをつなげた。エクモとは、命が危険な患者の心臓と肺に酸素が溶け込んでいる血液が通るようにする装置だ。研究チームは、豚が死んでから1時間が過ぎた後、これを通じて栄養素や人工ヘモグロビンなど13種類の物質で作った「オルガンエックス(OrganEx)」という特殊溶液を注入した。

すると驚くべきことが起きた。エクモシステムが作動する間、豚の心臓が収縮して電気信号を送った。肝臓や腎臓細胞の活動も感知された。血液循環が起き、死後硬直も起きなかった。ただ、心臓機能が完全に回復したり、意識が回復したりはしなかった。バイオ倫理学者のニューヨーク大学のアーサー・カプラン教授は、ネイチャーに、「死の定義は医学発展によって進化しなければならない」と話した。今回の研究結果は、臓器移植に使う臓器を長く保管するための研究にも役立つものとみられる。


金玹秀 kimhs@donga.com