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造船業界の好況期を牽引する「立役者」LPG運搬船

造船業界の好況期を牽引する「立役者」LPG運搬船

Posted May. 03, 2021 08:15,   

Updated May. 03, 2021 08:15

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「陰の立役者だ」

今年に入って液化石油ガス(LPG)運搬船の受注が好調を見せていることを受け、造船業界から出ている言葉だ。これまで高技術高付加価値船種である液化天然ガス(LNG)船舶の受注に隠れていたが、LPG船舶も韓国造船業界の好況期を牽引する重要な船舶という意味だ。

2日、造船業界によると、韓国造船業界は今年に入ってから先月末まで、グローバル市場で発注された50隻のLPG船舶のうち37隻を受注した。世界発注量の74%を占め、中国や日本などのライバル国を圧倒した。

LPG船の発注は、新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)で造船発注市場が良くなかった昨年を除いて増加し続けている。2017年に34隻だったLPG船の発注量は、2019年に65隻に増え、今年はすでに50隻が発注された。

これまで韓国のLPG船の受注シェアは13〜44%水準にとどまっていたが、今年はさまざまな大きさと種類のLPG船の建造経験をもとに市場を総なめしている。韓国造船海洋は、今年だけで28隻のLPG船を受注した。大宇(テウ)造船海洋も今年9隻を受注したが、いずれも超大型LPG運搬船(8万平方メートル級)だった。

造船業界では、LPGの海上輸送量が今年の1億700万トンから来年は1億1300万トンへ伸びると期待されるだけに、LPG船の発注も増加すると見ている。造船・海運市場分析機関のクラークソンリサーチによると、2022年の世界LPG船の発注は、昨年の44隻より約30%増の58隻に増える見通しだ。

特に最近発注されるLPG船は、運搬するLPGを燃料に使う。排気ガス低減装置であるスクラバーがなくても、強化された国際海事機関(IMO)の硫酸化物排出規制に対応できるエコ船舶だ。

造船業界の関係者は、「中国、日本に比べてエコ船舶建造技術と品質が優れた韓国造船会社に受注が集中するとみられる」とし、「LNG船の発注が停滞しても、LPG船で受注を続けながら地道に仕事を維持できるだろう」と話した。


ピョン・ジョングク記者 bjk@donga.com