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IS指導者、過去に米情報当局に「密告」

IS指導者、過去に米情報当局に「密告」

Posted April. 09, 2021 07:55,   

Updated April. 09, 2021 07:55

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全世界をテロの恐怖に追い込んだイスラム過激派組織「イスラム国」(IS)の指導者が、過去に米情報当局の情報部員だったと、米ワシントン・ポストが8日付で報じた。

 

同紙によると、米政府は最近、イラク内の米捕虜収容所と関連した53件の機密文書を公開した。ここには、ISの指導者であるアブ・イブラヒム・アル・ハシミ・アル・クラシが、過去に米国にどのように協力したのかが記されていた。文書によると、2007~08年、収容所で尋問を受けたクラシは、テロ容疑者のモンタージュ作成を手伝い、テロ組織内の仲間がよく行く飲食店を教えた。IS指導部19人の電話番号と秘密資金の状況が記された黒い手帳も米国に渡した。

報告書には、クラシが「おしゃべり」、「尋問すればするほど協力的」と記録されていた。米ウェストポイント大学テロセンター(CTC)のダニエル・ミルトン教授は、「特別な才能を持った密告者(songbird)」と指摘した。

米国は、クラシが提供した情報のおかげで中東のテロ組織との戦いで多くの成果を上げた。08年、アルカイダのナンバー2だったアブ・カスワラをイラクのモスルで除去したことも、ISの宣伝機構と海外組織を追跡したこともクラシの助けが大きかった。同紙は、報告書の公開により、クラシが苦境に立たされるだろうと伝えた。

捕虜収容所に収容され、09年に釈放されたクラシは、19年にIS指導者だったアブ・バクル・アル・バグダディが米特殊部隊の攻撃で死亡すると、指導者のポストに就いた。


李恩澤 nabi@donga.com