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韓米、12月に非公開で合同空軍演習

Posted January. 06, 2021 08:11,   

Updated January. 06, 2021 08:11

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韓米軍当局が、合同空軍演習を昨年12月に実施しながらも、これを公開しなかったことが確認された。2015年から毎年12月に韓米が行ってきた同演習の実施を非公開にしたのは初めて。これについて軍内外では、米政権の交代時期に韓国政府が北朝鮮を刺激しないために演習を隠したのではないかという批判が出ている。

5日、野党「国民の力」の姜大植(カン・デシク)議員が空軍本部から提出を受けた資料によると、韓米合同空軍演習は昨年12月7日から11日まで5日間実施された。演習には、F15KやKF16など韓国空軍の戦闘機約90機とF16戦闘機など在韓米空軍機約60機が参加した。通常、在日米空軍基地の米軍のF22ステルス戦闘機などの戦力は演習に参加しなかったという。軍関係者は、「(演習規模が縮小したのは)新型コロナの影響が考慮されたようだ」と伝えた。

 

15年から「ビジラントエース(Vigilant ACE)」という名前で実施された同演習は、敵の主要標的の攻撃、空からの侵入および防衛、地上軍の航空支援などの内容で構成された最大規模の韓米合同空軍演習だ。特に、演習内容に「空中任務命令書(Pre-ATO)遂行能力検証」が含まれているが、これは戦時に北朝鮮の核心標的数百個を一度に攻撃できるよう韓米戦闘機それぞれに任務を与える合同作戦計画だ。これまで北朝鮮はこの演習に対して、「明白な軍事的挑発」だと反発してきた。韓米合同空軍演習が実施されれば、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が恐れているというB1B戦略爆撃機、F-22ステルス戦闘機など米戦略兵器が大挙韓半島に展開する。北朝鮮の核危機が高まった17年には、B1B爆撃機をはじめ韓米軍用機約270機が韓半島上空を飛行した。

しかし、軍は18年から米朝間非核化交渉を念頭に置いて演習規模を大幅に縮小し、名前も「戦闘準備態勢総合演習」に変更した。同年、韓米軍用機約100機にまで演習規模を大幅に減らした軍は、19年には演習を実施せず20年に延期した。軍関係者は、「軍内部ですら韓半島の安全保障に必要な演習を軽視しているという懸念が大きかった」と話した。

何より現政権で南北関係の改善を理由に合同演習規模を縮小する基調が続く中、今回の演習を対外的に公開しなかったことをめぐって批判の声が多い。軍が、今月に第8回党大会、最高人民会議など大型政治イベントを控えた北朝鮮の顔色をうかがって、演習を非公開にしたということだ。昨年4月に韓米軍用機約140機が集まり、19年にできなかった演習を実施したが、これも軍は公開しなかった。姜氏は、「主敵である北朝鮮だけでなく最近、韓国防空識別圏(KADIZ)を侵犯した中国やロシアの軍用機に対する潜在的脅威まで考慮するなら、韓米合同演習はより一層強化されなければならない」と指摘した。


申圭鎭 newjin@donga.com