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朴智元国情院長が菅首相と30分面会、「徴用工問題解決の必要性に共感」

朴智元国情院長が菅首相と30分面会、「徴用工問題解決の必要性に共感」

Posted November. 11, 2020 08:42,   

Updated November. 11, 2020 08:42

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朴智元(パク・チウォン)国家情報院長が10日、菅義偉首相と面会し、韓日の最大懸案である徴用工問題の解決に向けて努力することで意見が一致した。12日に訪日する韓日議員連盟幹部も菅氏と面会することで調整している。

 

菅氏が韓国の高官らと相次いで面会し、韓日の懸案を解決する意思を見せ、両国関係の改善に対する期待感が高まっている。ただし、核心懸案である徴用工問題をめぐって、「日本企業の賠償の有無」に対しては依然として見解の相違がある。

●徴用工問題解決の必要性に共感

 

朴氏は同日午後3時40分頃、東京の首相官邸で菅氏と約30分間面会した。菅氏が9月16日に就任して以降、韓国の高官と会うのは初めて。

朴氏は面会を終えて首相官邸を出て、記者団に、「文在寅(ムン・ジェイン)大統領の韓日関係正常化への意思を伝えた。親書はなかった」と話した。また、徴用工問題と関連して「十分に申し上げた。韓日両首脳が解決をしなければならないという必要性に共感をした。継続して対話をしていけば、うまくいくと思う」と語った。

また「韓中日首脳会議、北朝鮮問題、北朝鮮の拉致問題などについても話し合った」とし、「菅氏の反応は良かった」と付け加えた。また「菅氏の著書を国家情報院で翻訳して読んだと申し上げた。直接サインをもらって光栄だ」と話した。

 

両者は徴用工問題解決の必要性については認識を共にしたものの、各論に入ると、韓日政府の解決策には相違がある。自民党のある重鎮議員は東亜(トンア)日報に、「菅氏は文喜相(ムン・ヒサン)前国会議長の解決策に肯定的だ。朴氏にも「文喜相案」を念頭に置いて韓国側が解決策を講じるよう要請したようだ」と話した。

文喜相案は、韓日の企業と国民から寄付を募って元徴用工への補償に充てるとする。同案は、第20代国会の任期満了で廃棄されたが、6月に無所属の尹相現(ユン・サンヒョン)議員が再発議した。しかし、韓国側は賠償判決を命じられた日本企業の責任が明確でない「文喜相案」に対して否定的だ。 

韓国政府は昨年6月、「訴訟当事者である日本企業を含む韓日両国の企業の自発的な拠出金で財源を作る」ことを提案し、そのほかにも複数の非公式の案を打診した。しかし、日本政府当局者は本紙に、「昨年6月の韓国政府の案のほかに公式に提案を受けた案はない」と言い放った。日本側は、「賠償を命じられた日本企業が賠償に応じうることはできない」として、韓国側の非公式の提案を全て断ったという意味だ。

●韓日議員外交を始動

 

政府間の解決策が行き詰まると、両国の政界が動き出している。菅氏の側近とされる重鎮議員は、「菅氏が12日に訪日する韓日議員連盟の金振杓(キム・ジンピョ)会長ら一行と会う予定だ。13日を軸に面会日を調整している」と話した。また、「菅氏が朴氏に続き金氏と会うのは、日韓関係に『重要なポイント』となるだろう」とし、「日本側も日韓関係を改善したいという信号を与える」と説明した。

実際、昨年7月に日本政府が韓国向け輸出管理の運用の見直しを発表した後、韓日関係は急激に冷え込み、日本の首相は韓国高官にほとんど会わなかった。日本の首相が昨年7月からこれまで韓国高官と日本で会ったのは、昨年10月、李洛淵(イ・ナクヨン)首相(現「共に民主党」代表)一人だけだ。

 

日本側の知韓派議員は、「徴用工問題と輸出規制の同時解決策の摸索→菅氏の訪韓→日韓首脳の徴用工問題解決策の発表および未来志向的ビジョン宣言」を構想している。実際、日韓議員連盟の河村建夫幹事長が先月17日に訪韓した時、この構想を打診したという。ただし、徴用工問題の解決策として河村氏は「文喜相案」を提案したが、韓国側が否定的な反応を示し、対話が進展しなかったという。


東京=パク・ヒョンジュン特派員、キム・ボムソク特派員 lovesong@donga.com · bsism@donga.com