Go to contents

米「反中戦線への参加」迫る、軍事安保次元に拡大

米「反中戦線への参加」迫る、軍事安保次元に拡大

Posted October. 16, 2020 08:23,   

Updated October. 16, 2020 08:29

한국어

反中戦線への参加を迫るトランプ米政権の要求が、外交・経済を越えて軍事安保次元に拡大している。中国に対抗した米国防総省のインド太平洋戦略に韓国の参加を求めており、「米国側につけ」という圧力が強まっている。

エスパー米国防長官は14日(現地時間)、ワシントンで開かれた第52回韓米安保協力会議(SCM)の冒頭発言で、「韓米両国は自由で開放されたインド太平洋を維持することに共に献身している。私たちは、韓国が域内の安保協力イニシアチブ、海賊掃討、安定化および再建の努力、人道支援、災害救助などの活動によってインド太平洋の安保に専念することを強く支持する」と明らかにした。また、韓国の新南方政策に触れ、「米国はこれを通じた韓国の貢献が増すことを歓迎する」とも述べた。

米国はインド太平洋地域の最大の脅威に中国を名指しし、インド太平洋地域の同盟およびパートナー国家との軍事協力を強化する考えを明確にしている。エスパー氏はこのため、域内の多国間協力体の構築の必要性も主張してきた。エスパー氏は先月、域内協力の多国化の必要性を強調し、北大西洋条約機構(NATO)モデルに触れた。

これは、米政府が米国、日本、オーストラリア、インドの4国協力体「クアッド」を中心にしたインド太平洋地域の反中外交戦線に韓国の参加を迫っていることと同じ脈絡だ。今月初め、クアッド4ヵ国の外相会談で日本を訪れたポンペオ米国務長官は、メディアとのインタビューで、「4国だけでなくアセアンと地域全体で中国に対抗していかなければならない」と述べた。ビーガン国務副長官も12日、「クアッドは自由で開放されたインド太平洋地域を支持する他国にも開かれている」と参加を迫った。韓国、ベトナム、ニュージーランドが含まれる「クアッドプラス」を念頭に置いた発言とみられる。

また、エスパー氏は、徐旭(ソ・ウク)国防部長官との会談で、域内の安保環境の改善に向けた韓米日3国協力の重要性を繰り返し強調したという。会談後に発表されたSCM共同声明にも、「両長官は北東アジアの平和と安定増進に向けて米日韓3国の安保協力を継続していくことで合意した」という内容が明示された。

米国の経済、技術分野でも、韓国が反中陣営に加わることを求めている。クラック米国務次官(経済成長・エネルギー・環境担当)は13日、第5回韓米高官経済協議会(SED)でファーウェイ(華為技術)など中国の情報技術(IT)企業の退出を目指す「クリーンネットワーク」構想に参加するよう要請した。これまで間接的、あるいは迂回的に考えを伝えたが、今回は公式の会談で正式にこの問題を取り上げ、圧力を強めた。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com