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ポンペオ米国務長官、中国の南シナ海領有権主張に「完全に違法」とバッサリ

ポンペオ米国務長官、中国の南シナ海領有権主張に「完全に違法」とバッサリ

Posted July. 15, 2020 08:09,   

Updated July. 15, 2020 08:09

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ポンペオ米国務長官が13日(現地時間)、中国の南シナ海領有権主張に対して「完全に違法」とし、受け入れない立場を明確にした。米国はこれまで中国の南シナ海領有権を認めはしなかったが、公式に「違法」と規定したのは初めてだと、BBCなどが伝えた。

南シナ海での影響力、軍事力の強化を推進してきた中国を牽制するという強力なメッセージを送ったもので、米中関係の緊張が一層強まるとみられる。

ポンペオ氏は同日、声明で「中国が南シナ海を支配しようと(域内の国家を)威嚇している」とし、このように明らかにした。また「中国の領有権主張には法的根拠がない」と指摘した。そして「世界は南シナ海を中国の海洋帝国の一部として扱うのを許さない」とし、このような立場を同盟国やパートナーと共有すると付け加えた。

ポンペオ氏の声明は、2016年にオランダ・ハーグの常設仲裁裁判所が中国の領有権主張に対して「国際法的根拠がない」と認めなかった判決に基盤を置いている。声明は単に中国の領有権主張を否定する水準を越え、ベトナム沖の「バンガード堆」とマレーシア沖の「ルコニア礁」、ブルネイの排他的経済水域などに対する各国の権利を取り上げ、これらの国の主張に力を与えた。

 

中国は南シナ海の石油や天然ガス、戦略的海上輸送路を確保するためにこの地域の領有権を主張してきた。領海と主張する区域は、南シナ海の8割にのぼる。中国はこの地域に9つの島(九段線)を一方的に引き、スプラトリー諸島(中国名・南沙諸島)に人工島を作り、この地域で軍事訓練を実施するなど、影響力をアピールしてきた。

米誌「ワシントン・イグザミナー」は同日、声明について、「米国が南中国で中国に対抗して軍事力を使用するための法的な根拠を静かに準備しているという点で重要だ」と指摘した。

 

米国は4、5月、相次いで南シナ海付近にB-1戦略爆撃機など戦略兵器を展開し、中国の人民解放軍の訓練に対決でもするかのように、4日、南シナ海で同時に大規模軍事演習を行った。米国は当時、異例にもニミッツやロナルド・レーガンの2隻の空母を同時に投入した。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com