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クラシック映画で白人女性だけがとりわけ輝く理由は

クラシック映画で白人女性だけがとりわけ輝く理由は

Posted June. 06, 2020 08:47,   

Updated June. 06, 2020 08:47

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「金髪に赤い頬を持つエヴァが、白い服を着て近づくと、太陽の光がエヴァの後ろにオーラを作った」

小説「アンクル・トムの小屋」(1852年)に登場するこの節は、理想化された白人女性のイメージをよく具現している。白人女性は輝いている。それも、目が眩しく。これらの視覚的なイメージは、写真や映画で継続的に活用されながら、「白人性」、「白人らしさ」を再現している。視覚芸術で照明と化粧術は非常に明るく、白いと同時にてからない輝きのある白人らしい肌を具現する方向に発展してきたのだ。白人女性が受ける光は、美徳、純粋、愛を象徴する。

この本は、映画学を専攻した著者が西欧文化で特権的位置を形成してきた白人性が、特に映画、写真などの視覚芸術でどのように繰り返して再現されながら不平等構造を固定化させたかについて診断した。1997年に出版されて、白人性研究の古典となった。

著者は白人性という概念を通じて、意識的であれ無意識であれ、白人を「人間の標準」であると考えている伝統的な白人至上主義を最初に論じる。有色人種の特性と彼らが受ける不平等な待遇については多く議論されたが、肝心の白人自体に関しては、当時もあまり注目されなかった。白人は人種の一つと考えられず、いつも「ただの人間」とされたからだ。白人性自体が人間の条件だった。

白人性の具現で最も重要なのは色である。白人は実際に白いとは表現できない様々な肌の色を持っている。しかし、「コーカソイド」のような用語の代わりに、白という用語が使われる。白は光の色であり、中立性、道徳、啓蒙を象徴する。キリストの白人化は、ルネッサンス末期に達成されたし、19世紀に至っては、非ユダヤ人化を離れて、青い目に明るい肌という白人的組み合わせを完成した。明白な理想としての白人を具現するために、ハリウッドを中心とした映画産業は、白人を浮き彫りにさせる照明技術を完成した。事実、このような照明システムでは、光の反射率が低い他の人種が魅力的に演出されにくい。

白人女性が光の化身として描かれたとするなら、白人男性は、様々な映画の中で、まるで彫像のような筋肉質の頑丈な体を持つ英雄に描かれる。筋肉質の体は、帝国主義的進取性を象徴する。さらに「ターザン」のような映画は、白人男性が植民地主義的権力と自然への親密性を共に持つことができることを示している。面白い点は、社会、経済、文化的にすべての恩恵を享受する優越的地位を占めるために、白人の内部でも白人性の概念と定義が頻繁に変わったことだ。アイルランド人やユダヤ人は、時代に応じて白人になったり、その集団から排除された。

最近、人種差別問題が米国を越えて全世界に広がっている。人種差別的な文化を持続させる白人性の起源を調べることは、これまで以上に意味があるように見える。白人性を人類の普遍基準にしてきた秘密の文化的動作メカニズムを冷徹に直視できるように、さまざまな事例を挙げて文を書き記した。


パク・ソンヒ記者 teller@donga.com