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金正恩氏、トランプ大統領書簡で「直接交渉を希望」 文大統領に「過度な関心」と不快感示す

金正恩氏、トランプ大統領書簡で「直接交渉を希望」 文大統領に「過度な関心」と不快感示す

Posted September. 26, 2022 08:46,   

Updated September. 26, 2022 08:46

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記が2018年にトランプ米大統領に送った書簡で、当時米朝交渉で文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「過度の関心」を持っているとし、トランプ氏と直接交渉したい考えを伝えていたことが分かった。金正恩氏は、米朝間の交渉が続いているにもかかわらず、トランプ氏が韓米合同軍事演習を中止しないことに「気分を害した」と書簡で伝えた。

韓米クラブが発行する外交安保専門季刊誌「韓米ジャーナル」は25日、金正恩氏とトランプ氏の間で交わされた書簡27通を公開した。これによると、金正恩氏は18年9月21日付の書簡で、「今後、韓国の文在寅大統領ではなく、閣下と直接韓半島の非核化問題を議論することを希望する」とし、「今、文大統領が私たちの問題に示す過度な関心は不必要だと考える」と書いた。これは文氏が平壌で南北首脳会談をし、平壌共同宣言を発表した2日後のことだ。

金正恩氏は書簡で、韓米合同軍事演習に対する不快感を示した。金正恩氏は、トランプ氏との板門店(パンムンジョム)での会談から1ヵ月後の19年8月5日付の書簡で、「(合同軍事演習は)誰に対するもので、攻撃しようとする対象が誰なのか」とし、「私は気分を害し、これを閣下に隠したりはしない」と不満を綴った。そして、「閣下がしてくれたことは何であり、会談後に何が変わったのか、人民にどう説明すればいいのか」と問うた。板門店会談に応じたにもかかわらず、合同軍事演習を予定通り実施したことに対して強い不満を表したとみられる。金正恩氏は、「私たちの関係をただあなただけが得する踏み台と考えるのでなければ、私を与えるだけで何も得られない愚か者に見えるようにはしないだろう」とも付け加えた。

金正恩氏が米国の高官の介入も望まず、トランプ氏と直接話すことを望んでいたことも分かった。金正恩氏は、ポンペオ米国務長官(当時)の訪朝計画が中止になった直後、書簡で、「閣下の考えを忠実に代弁できるとは思われないポンペオ長官と懸案について説戦を繰り広げるよりも卓越した政治的感覚を生まれ持った閣下と直接会って意見を交わすことがより建設的だと考える」と強調した。金千植(キム・チョンシク)元統一部次官は、「金正恩氏が官僚との交渉に不信を抱き、文大統領が交渉に介入することも望まなかった」とし、「談判でトランプ氏を説得して立場を貫徹することを望み、そのような可能性があると信じた」と分析した。


崔智善 aurinko@donga.com