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インド、小麦の輸出禁止に次いで砂糖も輸出制限

インド、小麦の輸出禁止に次いで砂糖も輸出制限

Posted May. 26, 2022 08:38,   

Updated May. 26, 2022 08:38

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世界第二位の砂糖輸出国インドが、食糧安保を理由に砂糖の輸出を制限したと、25日(現地時間)ロイター通信が報じた。インドはこれに先立って、小麦の輸出を禁止した。ロシアのウクライナ侵攻で穀物供給不足による全世界の食糧難が懸念される中、主要穀物や食品輸出国の保護貿易措置が広がっている。

ロイター通信によると、インド政府は今年の砂糖の輸出量を1000万トンに制限し、6~10月の海外搬出砂糖は政府の許可制にした。世界最大の砂糖生産国であるインドは、輸出もブラジルに次いで2位となっている。インド政府は、「砂糖輸出の増加によるインド国内の砂糖価格引き上げを防ぐための措置だ」と明らかにした。ムンバイにある貿易会社のディーラーは、「食糧価格のインフレを懸念する政府が、第4四半期の祭りのシーズンに砂糖を大量に供給しようとしている」と話した。

インド政府の発表直後、ロンドン先物取引所での白砂糖価格は1%以上値上がりするなど、世界の食糧市場は即座に反応した。ただ、インドの砂糖輸出業者らは、輸出物量の制限にも生産予測値が増え、相当な量を売ることができると展望した。しかし、他の砂糖生産国も輸出制限措置を取っており、国際砂糖価格の上昇などの影響が大きくなるかもしれないという懸念が出ている。実際、パキスタンも9日、砂糖輸出の全面禁止措置を発表した。

ウクライナ戦争により、各国の食糧安保措置が強化されている。インドは国内の安定的な供給を理由に、13日、小麦の輸出を禁止した。インドネシアとマレーシアも、それぞれパーム油と鶏肉の輸出を食い止めている。主要穀物生産国であるロシアとウクライナからの供給が止まり、他の食品輸出国が輸出を締め付け、各国のインフレ要因となっている。

国際通貨基金(IMF)は最近、「約30カ国が、食品やエネルギーをはじめとする主要原材料の貿易を制限している」とし、「過去数十年間の経済統合を元の状態に戻すことは、世の中をさらに貧しく危険にさせるだろう」と警告した。米シティグループのジェイ・コリンズ副社長も、「世界の指導者たちが落ち着いてテーブルに座って、貿易食品への投資をどのように管理するか議論しなければならない」と話した。


金聖模 mo@donga.com