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ある腹いせ

Posted May. 20, 2022 09:26,   

Updated May. 20, 2022 09:26

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帰ってこない夫を思う妻の切なさが込められた歌。女は夫が帰って来るという朗報に首を長くして待っている。何度もカササギが来て鳴くが、その度にがっかりさせられたので、ついにカササギを鳥かごに閉じ込めてしまう。関係のないカササギが腹いせの相手にされたのだ。夫の心なさは許しても、カササギの嘘は許せない?このようなことが通用するわけがないが、腹いせの相手を探さなければならなかった。だから、カササギが朗報を伝えるという信頼は、女には無理強いではなく、そうしなければならない切迫感だ。それでも恨みは、希望と期待がまだ壊れていないという証拠であり、絶望するには早いという妻の鉄のような堅い信念でもある。「夫が早く帰って来ることを願うなら、あの青空に放してください」というカササギの訴えは、その信念に応じる希望のメッセージとも読める。女は物寂しい感情をこのような形の自問自答でなだめたかったのだろう。

この作品は、敦煌石窟で発見された歌の歌詞で、唐の中葉後に出現した「詞」というジャンルの初期の形態だ。民歌らしく率直で気軽な雰囲気が際立つ。「鵲踏枝」は曲名で、詩題はない。