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「土豪」地方権力を無条件に選ぶ現実、もはや変えなければ

「土豪」地方権力を無条件に選ぶ現実、もはや変えなければ

Posted May. 19, 2022 08:55,   

Updated May. 19, 2022 08:55

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今日から6月1日投開票の地方選挙の公式選挙運動が始まった。13日間の熱戦が繰り広げられる。17の広域団体長選挙を含め計2324の選挙区で7616人の候補が出馬した。今回の地方選挙は、大統領選挙が終わって22日後に実施される。その結果が尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権序盤の政局の行方にも大きな影響を与えることになる重要な選挙だ。

地方選挙では、地方議員のこれまでの不十分な議院活動に対する冷静な評価がなされなければならない。経済正義実践連合と慶北(キョンブク)大学が2018年の地方選挙で選出された広域・基礎議員の条例案発議の現況を分析した結果、年平均の発議件数は広域2.99件、基礎2.05件にすぎなかった。地方議員の最大の責務が条例案の制定と審議だが、1人当たりの発議件数はせいぜい2~3件にとどまった。特に基礎議員2981人のうち年平均の条例発議件数が1件もないケースも24.3%にのぼった。嘆かわしい地方議会の現住所だ。

地方議会が地域社会に及ぼす影響力は、「土豪」という表現を使ってもいいほど大きい。地方税関連条例や行政規則などを制定し、団体長の予算執行にブレーキをかけることもできる。その権限にふさわしい議院活動ができないなら、深刻な税金浪費と言わざるを得ない。外国では、基礎議員が無報酬名誉職であることが多いが韓国は違う。議院活動費などで年平均4千万ウォンまで支給される。地方議会が何の責任も負わない無風地帯になってはならない。

地方議会が団体長を牽制する役割をほとんどできない結果を生む投票形態も問題だ。東亜(トンア)日報が2010年からの3回の地方選挙で、首都圏の広域市道議員選挙の結果を全数分析したところ、団体長と同じ政党所属の地方議員が過半数を占めたことが分かった。支持する団体長と同じ番号の地方議員に無条件に投票した結果だ。地方議員の能力が劣るうえ、団体長が同じ党所属かどうかだけを重視したため、地方議会が「イエスマン」に転落することになるのだ。

ただでさえ激烈な与野党対決区もために、政策・ビジョンの投票は姿を消した。地方議員の不十分な議院活動を正すこともできず、地域住民の生活を改善する結果も期待できないだろう。候補者の面々や政策公約はそっちのけで、政党の好き嫌いだけを問う投票をいつまで続けるのだろうか。覚醒した投票でこのような旧態を変えなければならない。