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正月の朝

Posted January. 28, 2022 08:14,   

Updated January. 28, 2022 08:14

한국어

大みそかと正月の一日の境目、花火を打ち上げて新しい酒を飲む。冬の間ずっと縮こまっていた胸の中に、ぽかぽかとした春の気配を吸い込む。夜が明けるや否や立春帖を付けて、新年の幸運を祈願する。韓国では、立春大吉と建陽多慶(暖かい春色の中に慶事が溢れるという意味)を主に書き、中国は財運と万事亨通(万事が都合よく運ぶこと)を祈願する7字からなる赤色の対聯を多く使う。一様に願いと希望を込めた切なるメッセージだ。紙の使用が一般化する前は、立春帖の代わりに、幽霊の形を描いた桃の木の板を門にぶら下げていた。悪鬼を追い払うお守りというわけだ。現代人には忘れつつある立春帖。「新年の朝は電気を消してまたつけるように/そんなに震える心で来てください」(ソン・スグォン)とか、「希望する喜び、新年の初日がくれる贈り物です」(ホン・スヒ)などの詩句を、それぞれ心の中のお守りとしてぶら下げるしかない。

政治家として、古い政治に対する改革意志が格別だった王安石。彼は新法を掲げて積弊清算に乗り出したが、反対勢力の抵抗と新しい弊害が続出し、改革は失敗に終わった。「駕籠に乗らず、妾を入れずに遺産を残さなかった唯一の宰相」という名声からも分かるように、彼は一生清廉と剛直さを維持した剛骨だった。このような背景のためだろうか。詩は単に新年を迎える生動感と希望を表現したようでも、なぜか詩人が革新の旗印を掲げて、「家ごとに」古いものを果敢に改革しようと訴えているようでもある。