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オミクロン株の流入は阻止できなかったが、感染拡大は阻止しなければ

オミクロン株の流入は阻止できなかったが、感染拡大は阻止しなければ

Posted December. 03, 2021 08:36,   

Updated December. 03, 2021 08:36

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疾病管理庁は1日、ナイジェリアから先月入国した40代の夫婦を含め計5人が新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」に感染していることが確認されたと発表した。南アフリカ共和国の医療従事者が先月24日にオミクロン株を世界保健機関に初めて報告してから7日で、国内流入が確認されたのだ。感染者のうちの1人は、入国者との接触で感染した2次感染だ。感染者らに接触した人が100人以上と把握され、地域社会の感染がすでに始まったとみられる。

オミクロン株のように感染力が強いウイルスは致死率が低い傾向があるが、オミクロン株の危険性についてはまだ分かっていない。40代の夫婦がモデルナ製ワクチンを打ってもオミクロン株に感染したことから、ワクチンの効果が落ちているのではないか懸念されている。現在としては、最悪の状況に備えることだ。政府は今日から2週間、ワクチン接種の有無に関係なく内・外国人入国者に対して10日間の隔離を義務づけた。外国人入国禁止対象のアフリカ8ヵ国にナイジェリアも追加した。オミクロン株はすでに世界6大陸に広がっている。海外の感染拡大傾向を注視し、いつでも入国禁止対象国を広げて追加流入を遮断し、感染者が発生する場合、迅速な疫学調査と隔離措置で国内の感染拡大を阻止しなければならない。

 

2日午前0時基準、新規感染者は5266人、重傷者は733人で過去最多となった。大韓重患者医学会が回復の可能性が非常に低い患者の集中治療室の入室を制限することを提案するほど、医療システムはすでに限界に達している。オミクロン株の変数を考えなくても、来年1月末には1日の感染者が1万人にのぼると予測されている。病院で治療も受けずに死亡するケースが続出する可能性が非常に高い。今からでも段階的日常回復(ウィズコロナ)をしばらく停止し、ソーシャル・ディスタンシングに戻る決断を下し、感染拡大の流れを変えなければならない。

 

60歳以上の高齢者の間で重症者と死亡者が急増している。このうち57%はワクチンの免疫効果が落ち、突破感染が起こったケースだ。今月から60歳以上はインフルエンザのワクチン接種のように予約なしで近くのクリニックで追加接種(ブースター接種)が可能だ。18~49歳のうち2回目の接種完了から5ヵ月が経った人の追加接種も2日から始まった。現在では追加接種だけが被害を抑えることができる最善の方法だ。