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「司法壟断」4人に無罪、裁判所の過ちはあるが検察の起訴に無理があった

「司法壟断」4人に無罪、裁判所の過ちはあるが検察の起訴に無理があった

Posted November. 27, 2021 08:35,   

Updated November. 27, 2021 08:35

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大法院(最高裁)が25日、梁承泰(ヤン・スンテ)前大法院長時代、「司法行政権乱用」の疑いで裁判を受けた判事3人に対して無罪を確定した。2016年、いわゆる「チョン・ウンホ・ゲート」当時、ソウル中央地裁令状担当判事だった趙義衍(チョ・ウィヨン)、成昌昊(ソン・チャンホ)部長判事は、裁判官の不正が含まれた検察の捜査記録などを申光烈(シン・グァンリョル)刑事首席部長判事(当時)に報告し、申氏はこれを林鍾憲(イム・ジョンホン)法院行政処次長(当時)に報告したため、公務上秘密漏洩容疑で起訴された。しかし、原審は彼らの行為を職務の一部と判断し、大法院もこれを認めたのだ。

検察は18年に大々的に司法行政権乱用疑惑を捜査し、梁氏、林氏をはじめ前・現職判事14人を裁判にかけた。このうち柳海ヨン(ユ・ヘヨン)元大法院首席裁判研究官は先月、大法院で無罪が宣告され、これまで計4人の無罪が確定した。林成根(イム・ソングン)元釜山(プサン)高裁部長判事など4人も、1審または2審で無罪が宣告された。検察が最精鋭のソウル中央地検特捜部の検事を大挙投じたにもかかわらず、起訴された人々の半分以上が無罪が確定したか、下級審で無罪判決を受けたのだ。

むろん司法行政権の乱用が免罪符を得たわけではない。裁判所は申氏に対して「許される内容の範囲を越えて情報を取得することはあった」と指摘した。犯罪ではないが不適切に情報をやりとりしたことは一部認めたのだ。李敏杰(イ・ミンゴル)元法院行政処基調室長ら2人は、統合進歩党関連訴訟に介入した疑いなどで1審で有罪判決を受けた。決してあってはならないことであり、検察は捜査に入る前に裁判所の自主的で適切な措置をすべきだった。しかし、梁氏ら首脳部4人は、むしろ裁判の介入を主導し、判事不正を隠した疑いなどで裁判を受けている。これだから司法府に対する国民の信頼が失墜するのだ。

だからといって大量の無罪判決を招いた検察の責任が軽くなることはない。申氏らが報告をやりとりした内容は、すでに多くのことが外部に伝えられ、公務上の秘密と見ることができるのか論議があったが、検察は起訴を強行した。「積弊清算」の風に便乗して無理に起訴したという批判を受けても返す言葉がなかった。また、司法行政権乱用容疑で起訴された裁判官らは、判事を辞任したり裁判から排除されるなど不利益を受けてきた。無罪判決を受けても失墜した名誉を取り戻すことは難しい。過度な検察権の行使で回復が難しい被害が発生したことに対して、検察は真摯に自省しなければならない。