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「非接触」の日常を麻痺させた「大乱」を引き起こして責任を転嫁するKT

「非接触」の日常を麻痺させた「大乱」を引き起こして責任を転嫁するKT

Posted October. 27, 2021 08:26,   

Updated October. 27, 2021 08:26

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国家基幹通信網であるKTのインターネットサービスが25日、1時間ほど断たれ、国民の日常が麻痺した。金融取引が止まり、配達注文ができず、学校のオンライン授業が中断した。企業の業務も麻痺し、韓国全体がパニックとなった。KTは事故直後、外部勢力の攻撃のためだとしたが、ネットワークのエラーだと発言を変えた。国を混乱に陥れ、責任転嫁に汲々とする態度だ。

KTは26日、事故の原因をルーティング(ネットワーク経路設定)のエラーだと明らかにした。地方のある設備でデータ移動通路を探す過程でエラーが発生し、このために特定通路に過負荷がかかり、連鎖的に障害が発生したということだ。装備1台のエラーが全国の通信網を麻痺させたということだが、国家基幹網がこのようにお粗末でいいのか。

KTは2018年、ソウル阿峴(アヒョン)支社火災事故で通信網麻痺を体験した。その後、伝送路に障害が発生してもインターネットが断たれないよう迂回経路を確保したと言った。しかし、今回迂迴路は作動しなかった。事故を体験しても予防を疎かにした人災だ。にもかかわらず、KTは装備を管理する協力業者のせいにしている。

事故直後、KTはサイバー攻撃を疑った。国家基幹網が攻撃されたなら、簡単に明らかにできない深刻な事案だ。だが、2時間後には発言を変えた。軽率で混乱を招く対応だ。被害補償も不透明だ。KTの利用約款は、3時間以上のサービス中断の時に補償するとなっているためだ。数秒だけでも被害が生じるのに、このような約款を国民が納得できるだろうか。

情報技術(IT)ですべてがつながる社会で通信網の麻痺は災害だ。予防と危機の対応が不十分な企業に国家通信網を任せることはできない。KTは事故の原因を正確に究明して再発防止策を明らかにし、自ら資格の検証を受けなければならない。病院など救急施設は1つの通信業者だけを利用するのではなく、他社の通信網も予備で設置する必要がある。政府は予防から危機対応まで国家通信網全体を再度点検しなければならない。