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ドイツの運命を変えたメルケル首相のリーダーシップ

ドイツの運命を変えたメルケル首相のリーダーシップ

Posted October. 23, 2021 08:32,   

Updated October. 23, 2021 08:32

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ドイツのメルケル首相(67)は、退任直前まで幅広い支持を受ける稀に見る政治家だ。平凡で親しみのあるイメージで「ムティ(Mutti・お母さん)」と呼ばれ、ドイツ国民のメルケル氏への支持率は75%にのぼる。

本は、ドイツを越えて世界で最も信頼される指導者に選ばれるメルケル氏のリーダーシップに焦点を当てる。20年間親交を築いてきた著者の米ジャーナリスト、カティ・マートン氏が、メルケル氏を直接取材し、周辺人物にもインタビューしてメルケル氏の人生の道程を辿った。

周知のとおり、メルケル氏は東ドイツ出身で女性であり、物理学者でドイツ中央政治のアウトサイダーだった。物理学者から政治家に変身を決心したメルケル氏は、政界入り1年後の1991年、コール首相の内閣の一員になった。

 

「私が同じ能力を持って西ドイツで育ったなら、このようなことは起こらなかったでしょう」。メルケル氏の言葉のように、彼女はドイツ統一を象徴する一種の「トロフィー」だった。このような運とメルケル氏の野心と資質がドイツの運命を変えた。

本は、メルケル氏のリーダーシップの核心として、傾聴と意思疎通を通じて合意に至る力を挙げる。人気と称賛に執着せず、忍耐と説得で成果を出す政治を追求してきたということだ。

 

メルケル氏は、長い政治人生を支えたものは何かと問われ、「忍耐力」と答えた。「メルケル氏は、個人的または政治的な失敗の後、素早く元の位置に戻る能力が優れていた。『スプリンターではなくマラソンランナー』だった」と著者は言う。


金甲植 dunanworld@donga.com