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北朝鮮、戦術核搭載用の「極超音速ミサイル」を実験か

北朝鮮、戦術核搭載用の「極超音速ミサイル」を実験か

Posted September. 29, 2021 08:10,   

Updated September. 29, 2021 08:10

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北朝鮮が28日に発射した短距離ミサイルとみられる飛翔体について、軍は国連安全保障理事会の決議違反に該当する弾道ミサイルとは断定できないという立場を示した。

衛星や長距離レーダーなど韓米の監視網に捉えられた飛翔距離や速度および高度が、従来のミサイルとは違って弾道ミサイルなのか巡航ミサイルなのか確言できないということだ。北朝鮮が発射した飛翔体は、発射直後30キロの高度まで上昇し、一定区間放物線を描いて下降した後、低高度の水平飛行を続け、約200キロ飛翔したという。

弾道ミサイルと巡航ミサイルの飛行特性を同時に示したのだ。軍が射程距離など飛翔の軌跡を公開せず、落下地点を「東海(トンヘ、日本海)上」から「東方」に変えたことをめぐって、最終落下の段階まで探知できていないのではないかという観測も流れている。

軍は、内部的には北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記が1月の党大会で開発を公式化した極超音速兵器のテストである可能性に注目しているという。北朝鮮は当時、「新型弾道ロケット(弾道ミサイル)に適用する極超音速滑空飛行戦闘部(弾頭部)の開発研究を終え、試験製造に入るための準備をしている」と明らかにした。

核や在来の弾頭の装着が可能な極超音速ミサイルは、大陸間弾道ミサイル(ICBM)や戦略爆撃機で発射された後、最大音速の10~20倍で弾道ミサイルよりも低い高度で長距離水平飛行はもとより途中で標的を変更することも可能だ。そのため迎撃も困難になるほかない。通常、音速の5倍以上を「極超音速」に分類することから、北朝鮮が「北朝鮮版イスカンデル(KN23)」の弾頭部に極超音速滑空体(HGV)を装着して初期実験を実施したという観測が流れている。また、全く新しいミサイル発射実験の可能性も提起されている。今回ミサイルを発射した中朝国境地域の慈江道舞坪里(チャガンド・ムピョンリ)は、北朝鮮が2017年にICBM「火星(ファソン)14」を発射実験した所だ。


尹相虎 ysh1005@donga.com