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スペースX宇宙船打ち上げ、90分で地球一周

スペースX宇宙船打ち上げ、90分で地球一周

Posted September. 17, 2021 08:43,   

Updated September. 17, 2021 08:43

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全員民間人が搭乗した宇宙船が史上初、宇宙に打ち上げられ、地球の軌道を周回し始めた。米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が率いる米宇宙企業スペースXは15日(現地時間)午後8時3分頃、米南部フロリダ州のケネディ宇宙センターから宇宙船「クルードラゴン」を打ち上げた。米億万長者ジャレッド・アイザックマンさん(38)を含む民間人4人は、宇宙船に乗って3日間、高度575キロの上空で時速1万7500マイル(約2万8163キロ)の速度で地球を回る。1周90分で地球の軌道を周回することになる。

打ち上げ直前、中継画面で4人は、白い宇宙服を着て、それほど緊張していない表情で打ち上げを待った。冷凍ピザなど間食を持ち込み、宇宙でウクレレなどを演奏し、歌も歌うという計画を明らかにした。宇宙での日程を終えた後、フロリダ州近くの大西洋に着水する計画だ。民間人だけが搭乗した宇宙船が地球の周囲軌道を飛行するのは初めて。

これに先立ち7月、英ヴァージン・グループのリチャード・ブランソン会長は、自身が創業した宇宙開発ベンチャー「ヴァージン・ギャラクティック」の宇宙船に乗って高度86キロまで飛行した。同月、世界一の富豪とされるジェフ・ベゾス米アマゾン創業者も、自身の宇宙企業「ブルーオリジン」のロケットで107キロ上空まで飛行した。ただし、2人はわずか数分間の微小重力を体験した後、すぐに地球に帰還する「味見的な」宇宙観光にすぎなかった。飛行士も同行した。一方、スペースXのクルードラゴンは、高度420キロの国際宇宙ステーション(ISS)だけでなく、ハッブル宇宙望遠鏡(540キロ)よりも高いところまで飛行し、現在音速の20倍を超える速度で地球の周囲を回っている。

アイザックマンさんは、米決済処理会社「シフト・フォー・ペイメンツ」を16歳で創業した富豪で、約24億ドル(約2兆8千億ウォン)の財産を保有する。子どもの頃から宇宙飛行を夢見て、ジェット機の操縦経験も豊富だ。正確な金額は明らかでないが、相当な額で自身を含む4人の搭乗券を購入した。

アイザックマンさんが同行者に選んだ3人も注目を集めている。中部オクラホマ州のセントジュード小児病院の医療スタッフ、ヘイリー・アルセノーさん(29)は10歳の時、骨の癌の一種である骨肉腫を患った。当時、この病院で金属製の内固定材で足を補強する手術を受けた。宇宙旅行をする初の骨肉腫サバイバーだ。地球科学者のシアン・プロクターさん(51)も、子どもの頃から宇宙探険を夢見てきた。彼の父親は、米航空宇宙局(NASA)で働いていた。イラク戦争に参戦した元空軍のクリス・センブロスキーさん(42)は、航空機・宇宙船の開発製造会社の米ロッキード・マーチン社で働いている。彼ら4人は、宇宙飛行のために6ヵ月間訓練した。


兪載東 jarrett@donga.com