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合同軍事演習、統一部は「延期」を主張し金与正氏は「中止」を警告

合同軍事演習、統一部は「延期」を主張し金与正氏は「中止」を警告

Posted August. 03, 2021 08:18,   

Updated August. 03, 2021 08:18

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北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)総書記の実妹である金与正(キムヨジョン)朝鮮労働党副部長が1日夕方、談話を発表し、韓米合同軍事演習が予定通り行われた場合、「北南関係の今後を曇らせることになる」と主張した。特に、「我々は規模や形式について論じたことはない。再び敵対的な戦争演習を行うのか、大きな勇断を下すのか鋭意注視している」とし、中止を求めた。このような警告は、韓米両国が合同軍事演習の規模を上半期の水準に縮小して実施することで合意した中、出てきた。

北朝鮮の合同軍事演習の中止警告は、先週、南北の連絡通信連絡線を復旧したことで、予告されていたといえる。北朝鮮がこれまで中止を要求してきた合同軍事演習を黙認するはずもなかったが、実際に先に燃料を入れて火をつけたのは韓国政府だった。統一部高官は、通信連絡線が復旧されて3日後に「合同軍事演習の延期が望ましい」とし、政府内の延期論を公式化した。南北首脳間で交わされたという親書で合同軍事演習に関する意見交換があった可能性も排除できない。

金与正氏の談話は、通信連絡線の復旧後、与党の一部で提起された第4回南北首脳会談の可能性といった期待にも「時期尚早の浅はかな判断」と冷水を浴びせた。「生半可な憶測と根拠のない解釈はむしろ失望だけを招く」とも述べた。北朝鮮の通信連絡線の復旧措置は、関係改善に必死の韓国政府に対する撒き餌にすぎなかった。にもかかわらず、統一部はそれにすぐに食いつき、合同軍事演習の延期論を提起し、北朝鮮は待っていたと言わんばかりに中止せよと警告したのだ。

政府は慌てた様子だ。大統領府関係者は2日、「まだ延期といったことは決定されていない」とごまかした。むしろ与党代表と国会国防委員長が「予定通りに行われるほかない」と述べた。韓国内の対立だけでなく、与党内部まで動揺している。合同軍事演習の共同主体であり核心主管の米国は「両国が決める問題」と原則的立場だけ発表し、同盟に対しては不安な眼差しを向けている。

韓米合同軍事演習は3年以上、大規模な実機動演習なく規模を大幅に縮小して指揮所演習だけ実施された。すでに骨組みだけが残った状況なのに、北朝鮮の要求で延期または中止になるなら、今後、韓半島で合同軍事演習は永遠に見ることが難しくなるかもしれない。軍事は外交を支援する手段であるため柔軟な調整が必要な時もある。しかし、北朝鮮は一切の非核化の対話を拒否し、今この時間においても、核物質を生産・蓄積し、核技術を高度化している。