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文大統領が元KBS社長の放通委委員委嘱を強行、野党は「メディア掌握の完結版」と猛反発

文大統領が元KBS社長の放通委委員委嘱を強行、野党は「メディア掌握の完結版」と猛反発

Posted July. 24, 2021 08:14,   

Updated July. 24, 2021 08:14

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文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、鄭淵珠(チョン・ヨンジュ)元KBS社長の放送通信審議委員会(放通委)委員への委嘱を強行した。野党は、鄭氏が放通委委員長に事実上内定したことで、政府がメディアを掌握しようとしていると強く反発した。

文大統領は23日、鄭氏を含め、玉時賛(オク・シチャン)元放送文化振興会理事、キム・ユジン元民主言論市民連合理事、丁珉栄(チョン・ミンヨン)法務法人「トクス」弁護士、李光馥(イ・グァンボク)元聯合ニュース論説主幹、ユン・ソンオク京畿(キョンギ)大メディア映像学科教授、黄盛昱(ファン・ソンウク)法務法人「エイチス」弁護士の7人を放通委委員に委嘱した。

放通委委員は計9人だが、保守系最大野党「国民の力」が鄭氏の委嘱に反発し、野党に割り当てられた委員2人をまだ推薦していない。放通委委員は、大統領が3人、国会議長が与野党交渉団体と協議して3人、国会科学技術情報放送通信委員会が3人(与党1人、野党2人)を推薦する。委嘱された放通委委員のうち国会議長が推薦した黄氏を除く6人は、与党が推薦した。

鄭氏は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代にKBS社長を務め、「メディア・フォーカス」、「生放送時事トゥナイト」、「人物現代史」など、政府寄りの番組を放映して批判を受けた。また、2002年にハンギョレ論説主幹を務めた時、コラムで米国籍を取得して兵役免除を受けることを批判したが、いざ自分の2人の息子は米国籍で兵役免除を受けたことが明らかになった。

「国民の力」のシン・インギュ副報道担当は同日、論評を出し、「(鄭氏の委嘱は)メディアの公正性を無視するものであり、野党と市民社会団体の真摯な懸念と批判の声に耳を塞いだ」と指摘した。同党の朴大出(パク・デチュル)議員は、自身のフェイスブックで、「大統領選を目前にした時に、政権に有利な偏向放送は大目に見て、政権に批判的な放送には轡(くつわ)をはめるという意図でなければ、このように露骨な偏向人事をすることはできない。『鄭淵珠カード』は、文政府のメディア掌握完結版だ」と批判した。


チョン・ソンテク記者 チョ・アラ記者 neone@donga.com · likeit@donga.com