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「李俊錫現象」にもかかわらず既得権を手放せず、革新の方向を捉えられない与党

「李俊錫現象」にもかかわらず既得権を手放せず、革新の方向を捉えられない与党

Posted June. 16, 2021 08:16,   

Updated June. 16, 2021 08:16

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野党「国民の力」の全党大会が終わって15日で5日が経ったが、「30代、当選0回」の代表登場の政治的の波紋は広がり続けている。しかし、政権与党の「共に民主党」は、「李俊錫(イ・ジュンソク)現象」の本質を直視できない様子だ。「自転車に乗り、イメージ政治をしているだけ」と言って、李氏が未熟さを晒すことをただ待つような態度だ。

青年最高委員の発言権を強化するなど内心危機を感じて「2030世代」を狙ったジェスチャーを取ってはいる。39歳のイ・ドンハク最高委員は、「改革競争は避けられない。民主党も負けられない」と意気込みを見せた。しかし、それだけだ。なぜ2030世代が保守野党の代表選出に爆発的な関心を示したのか、古い政治をぶち壊せという民意がどれほど強いのか、抜本的な省察はみられない。15日、初当選議員の会が開いた会議の主要争点も、大統領選候補を選ぶ党内選挙の延期をめぐる賛否論議だった。

このようでは民主党の将来は暗鬱だ。李俊錫現象は政権勢力など政界の長年の旧態と「ネロナムブル(自分(ネ)がやればロマンスだが、他人(ナム)がやると不倫)」)に嫌気がさした国民の強力な警告だ。単に政権交代を望む保守層の戦略的選択にすぎないと受け止めてはいけない。にもかかわらず、「興行のために新しい方式を導入し、党内選挙を延期しよう」、「また原則を破るのか」など、大統領選候補選出の時期と方法をめぐって口論するのを目の当たりにし、情けないことこの上ない。

同党は、4月7日の再・補欠選の惨敗を省察と革新の契機とせず、あいまいにやり過ごした前例がある。「曺国(チョ・グク)川を渡ろう」という30代の新人議員は「5賊」と責められ、尻尾をおろした。文在寅(ムン・ジェイン)大統領と初当選議員68人の懇談会は、1時間ほど話を交わし、写真を撮って終わった。総合不動産税修正案は党内強硬派の「富裕減税」の反発に押され、右往左往している。

同党内でも、既得権の年寄り政党、強硬支持層に振り回される政党になったという自嘲の声が聞こえる。独自のイメージ調査の結果、「ネロナムブルで無能な中年男」という評価だった。野党が火をつけた革新競争に対抗し、もっと大きな革新を追求する勢力は見えてこない。再・補欠選の惨敗や「国民の力」全党大会後、86グループの中で責任を負って勇退する人も1人もいない。既得権を手放さないと戦々恐々としている。不動産不法取引疑惑が提起された議員12人に対して、党除名および離党勧告措置を取ったが、離党したのは1人だけだ。宋永吉(ソン・ヨンギル)代表は、「民主党の名前を除いて全て変える」と言ったが、何が変わったのか分からない。これで政権を続投するという。