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このまま使い捨てを続ければ、ごみに埋もれる

このまま使い捨てを続ければ、ごみに埋もれる

Posted May. 19, 2021 08:17,   

Updated May. 19, 2021 08:17

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全国のごみの埋立地の3分の1が飽和状態直前であることが確認された。東亜(トンア)日報が公共の埋立地215ヵ所の使用可能期間を分析した結果、首都圏と光州(クァンジュ)、大田(テジョン)の埋立地を含め65ヵ所(30.2%)が4年以内に使用期限が終わることが分かった。特に、人口の半分が集まる首都圏で排出されるごみを処理する仁川市西区(インチョンシ・ソグ)の埋立地は2025年8月には飽和状態になる。このままでは4年後に首都圏は「ごみ大乱」に直面することになる。

しかし、首都圏の代替埋立地探しが難航している。ソウルと京畿道(キョンギド)は代替地が確保されるまで、首都圏埋立地の使用期間の延長を求めているが、仁川市は「発生地処理の原則」で対抗している。環境部がソウル市・京畿道と今年1月、特別支援金2500億ウォンを掲げて代替候補地を公募したが、応募した地方自治体はなかった。新しい埋立地の完工には少なくとも5年かかる。環境部が神経戦を行う地方自治体間の仲裁ができていない間に、代替埋立地確保のゴールデンタイムを逸したのだ。

環境部は7月までに首都圏の代替埋立地を再公募するというが、手をあげる地方自治体があるかは不確かだ。再公募が不発に終わる場合に備えて、3市・道と代案を模索しなければならない。全国の17の市・道のうち、独自の埋立地がないのはソウル市だけだ。他人の土地にごみを埋めなければならないソウル市では、ごみ発生量を画期的に減らすなど誠意を見せなければならない。

ごみの埋め立ては水質汚染や土壌汚染の原因になるうえ、土地が狭い国では埋立地を探すことに限界がある。代案は焼却方式だが、国内のごみ焼却率は5.2%で90%を超える日本と差が大きい。全国の焼却場の数も約180ヵ所で10年間足踏み状態だ。焼却時に排出される有害物質に対する住民の懸念のためだ。政府は住民のクレームのせいにするだけでなく、有害物質の処理技術の高度化で焼却場の安全性に対する信頼を確保し、焼却率を高めていかなければならない。

抜本的にはごみの発生量を減らすことが最善だ。国民1人が1日に従量制ごみ袋に入れて捨てるごみは1キロを超える。特に、新型コロナウイルスでオンラインショッピングやテイクアウトの需要が増え、使い捨てのごみは急増している。環境部は、製品の生産から流通、リサイクルにいたる全段階でごみを減らす案を講じ、9月に発表する予定だ。廃棄物政策は生活に不便を与え、業界には規制を加える恐れがある。国民と関連業界の意見を十分に聴き、合理的な政策で民間の自発的な参加と協力を引き出さなければならない。