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カカオトークでの相談1件に13万ウォン、国立大学が学生指導費名目で「お小遣い稼ぎ」

カカオトークでの相談1件に13万ウォン、国立大学が学生指導費名目で「お小遣い稼ぎ」

Posted May. 12, 2021 07:56,   

Updated May. 12, 2021 07:56

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昨年、A国立大学は、教職員らが夜間にキャンパスを巡回する「校内安全指導活動」を1週間に8時間ずつ行う計画だった。この活動をすれば、「学生指導費」として年間最大690万ウォンがもらえるからだ。しかし、A国立大学の教職員らは20分後に、キャンパス内の2カ所で証拠写真を撮り、一部教職員は上着を着替えて写真を撮る小細工を働いた。2日間にわたって活動したかのように実績を水増しするためだった。このようなやり方で、同大学は11億7000万ウォンの不当支給を受けた。国民権益委員会が11日、全国主要12校の国公立大学の学生指導費の実態を調査して発表した結果の一部だ。

同日の権益委の発表によると、国立大学12校のうち10校の教職員らが、学生相談や安全指導を虚偽に行ったり、実績を水増ししたりして、昨年94億ウォンを不当支給された。調査対象の12大学は釜山(プサン)大学、釜慶(プギョン)大学、慶北(キョンブク)大学、忠南(チュンナム)大学、忠北(チュンブク)大学、全北(チョンブク)大学、済州(チェジュ)大学、公州(コンジュ)大学、順天(スンチョン)大学、韓国教員大学、放送通信大学、ソウル市立大学だった。

学生指導費とは、かつて国公立大学の期成会費から教職員に給与補助として支給されていた手当てが廃止されたことでできたもので、教職員の学生相談、安全指導活動によって個別に差をつけて支給される。しかし、実態調査の結果、教職員らは実績と関係なく関連費用を受け取っていた。

B国立大学は、教授が学生に約5分の短いカカオトークメッセージを送ったことを相談とみなし、メッセージ1件に13万ウォンを支給した。相談内容は、そのほとんどが新型コロナ関連の健康状態を確認したり、安否を尋ねるものだった。同大学の教授は、このようなやり方で28回にわたって370万ウォンを受け取っている。C国立大学は、教職員が学生を30人以内のチームにして、学校ホームページのお知らせを電子メールで送り、1人でも受信すれば「メンタリング」実績として認めた。このような方法で、職員551人が1件当たり10万ウォン、計27億5500万ウォンを受け取った。

キム・ウンテ権益委福祉補助金不正申告センター長は、「国立大学の共通した問題だと見ている」とし、「毎年国立大学で1100億ウォンの学生指導費が執行される点を勘案すれば、不当執行金額はもっと多いだろう」と語った。これにより権益委は、教育部に国立大学に対する全面監査を要求した。教育部は同日、全国立大学38校を対象に学生指導費の特別監査を実施することを明らかにした。


崔예나 yena@donga.com