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ダンサー44人が水上でダイナミックな群舞を披露、「みんなに力と勇気を」

ダンサー44人が水上でダイナミックな群舞を披露、「みんなに力と勇気を」

Posted April. 12, 2021 08:16,   

Updated April. 12, 2021 08:16

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舞台上の横18メートル、縦12メートルの大型水槽。見えそうで見えないようで穏やかに満ちている水は、ダンサーたちの激情が加わるほど少しずつ上がる。万物の根源であると同時に、逆境を象徴する水に身を任せるように、踊り手たちは身を持ち上げては、すぐに座り伏せながらダイナミックな動作を披露する。代表的なダンス映画「ステップアップ」で、水面上で華麗な群舞を披露するダンサーを連想させる。

ソウル市舞踊団が、ソウル鍾路区(チョンログ)世宗(セジョン)文化会館大劇場で16日と17日に、新作「坎卦」を披露する。水を素材にして真理を解き明かした作品で、巨大な水槽とダンサー44人で構成された大型創作舞踊劇だ。坎卦とは易学の八卦の一つで、一つの陽が二つの陰に陥る形をしている。新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)による苦難を乗り切る努力と、前向きなメッセージを身振りで表現する。

ソウル市舞踊団の鄭惠眞(チョン・ヘジン)団長は、「水に閉じ込められて険しい運命を象徴する卦の形が、皆が置かれたパンデミックの苦痛を意味するようだった」とし、「かつてから、自然物を素材にした作品を構想してきたが、坎卦を知った瞬間、すぐに作品を思い浮かべた」と話した。さらに、「雨風の中で羽ばたきをして、ついには飛翔してしまう人間の姿を見せたい」と語った。鄭団長が総括振り付けを担当し、チョン・ジンヒやハン・スムン指導団員、アクラムカン舞踊団出身のキム・ソンフンが振り付け師として参加した。

通常、舞台環境と負傷リスクで、水上でダンサーたちが踊るのは珍しい風景だ。しかし「新鮮な公演のため、大変でも水を使おう」という鄭団長の意志が反映された。劇の前半、足をそっと濡らすほど静かに満ちていた水は、公演が盛り上がり、4センチまで満ちる。

練習過程も簡単ではない。練習室に水を溜めるだけで、数時間がかかる。一度踊ると、ダンサーたちは汗と水でびしょびしょになり、実際の公演のようにするリハーサル「ランスルー」は一日に一度だけだ。地面で踊る伝統舞踊も簡単ではないが、水の重みと滑りに耐えるため、動作の練習も大変だ。団員たちは徐々に適応している。ゴム材質の特殊靴も考案した。

8章のオムニバス形式で構成された作品は、活気に満ちた日常を意味する第1章「水風亭」から始まる。第2章の「水沢節」で次第に気配を見せた逆境は、第6章の「重水坎」に至り、追い詰める。ダンサーたちも激しい繰り返し動作を披露し、激しく息をする。最後の第8章の「水火既済」でダンサーたちは初めて互いを見つめながら必然的な共生を表現する。鄭団長は、「皆さんに力と勇気を与える作品になることを願う」と語った。


キム・ギユン記者 pep@donga.com